昭和大橋歯科医院 Dr.chicoの日記
前橋の昭和大橋歯科院 院長Dr.チコの日々の想いを綴っています。
若い人
20代前半の若い男の子から
プレゼントが届いた。
とても素敵な花束だった。
「何故突然?」と、暫く考えた。
誕生日でもないし…。
カレンダーを見ていて
「?!!!!!!」驚いた。
『母の日』!!!!
嬉しい!!!けど
複雑…な心境でもある。
私には弟の様な存在の歳下の男性は
結構いるんですけどね…。
「姉の様に慕う…」年齢ではなく
「母の様に慕う…」年齢になったのかなぁーーっ!
早速、その彼にお礼の電話をして
ついでに
「あのさぁ…K君のお母さんって何歳?」と、聞いたら
私より若いっ!!!
マジですか…。
そりゃぁ…母の日になるわなぁ…。
しかし彼は一見、今風の茶髪の若者ですが
「いつもお世話になっておりますので…」と、言う彼が
しっかりしているなぁ…と、感心した。
またこれはスタッフの吉田ちゃんが
ラジオで聞いたという話。
ある人…仮にKさんとしましょう。
電車の中での事。
ヤンキー風の若いオニイサンが
電車の座席に座っていたらしい。
そこにお年寄りの方が
電車に乗ってきた。
すると
そのヤンキーオニイサンが
「俺、この駅で降りるから」と言って
お年寄りの方に座席を譲って
お礼も聞かずにスーッと降りていったらしい。
その光景を見ていたKさん。
Kさんはそれから暫く電車に乗り
いくつかの駅を通り過ごし
目的の駅で降りたら…
さっきのヤンキーオニイサンも
違う車両から降りて来たんだそうだ。
いい話だなぁ…。
確かソクラテスだったと思いますけれども(多分…)
「今時の若い者はどうしようもない。
将来が心配だ…」みたいな事を言ったという文献が
残っているわけでして…
要するに
「今時の若い人は…」というフレーズは
大人の方々が遠い昔から言っていたわけですよ。
しかし今時の若い方々…しっかりしていますよ。
消しゴムとブロック
うちのクリニックのキッズスペースには
お子さんが遊べるブロックがある。
待合室でお子さん達は箱に入っているそれを
色々とつなげて型を作って遊んでいる。
そして治療を終え帰る時に
箱に沢山入っている色々な型をした“消しゴム”を
1つ選ぶのが皆の楽しみなようだ。
目をキラキラさせて
お気に入りの物を
じっくり時間をかけて選ぶ姿は微笑ましい。
さて…先日の事
ある若いお母様が
3歳のお子さんをつれてクリニックにいらした。
先ほど、治療を終えて
消しゴムをもらって帰った女の子。
再度の来院。
彼女は泣いていた。
どうしたのかな?と、思い
待合室でお母様に伺うと
「謝りに伺ったんです」と、仰る。
女の子は待合室で遊んでいる時に
1つのブロックをポケットに入れてしまったのね。
そして治療を終え
消しゴムをもらって家についた。
するとお母様がポケットの中のブロックに気づかれたのでしょう。
そして
「これは病院の物でしょう?
勝手に持ってきてはいけないわよね?」
という事になったのだと思います。
ですから
たった1つの小さなブロックを
女の子をつれて
わざわざ返しにきて下さったんです。
そして
「今回は『悪い事』をしたので
消しゴムは頂くわけにはいきません…」と、仰り
女の子に優しくさとす様に
「先生にきちんと謝りなさいね」と、仰った。
彼女は家からクリニックまでの車中
ずっと泣いていたのでしょうね。
目をまっ赤にして
ヒックヒックしながら
小さな声で「ごめんなさい」と、言った。
いかんせん3歳ですからね。
それに小さなブロック1個。
家に帰ってポケットに入っていても
「まぁ…仕方ないか…」と、
思ってもいいラインかもしれない。
しかし
これは病院の物だから
たとえブロック1個でも
勝手に持ってくるのは「悪い事」だから
すぐに病院に返しに行く…という
お母様の敏速で筋の通った対応。
そして決してお子さんを怒鳴るわけではなく
さとす様に理解させる。
私はこの若いお母様はすごいなぁ…と、つくづく感心し
“子育て”ってあらためて大変なんだろうなぁ…と、思った。
ですから
「今回は“消しゴム”を頂くわけにはいきません」という
お母様のご意見を尊重させて頂いた。
母親ってすごいですねぇ…。
頭が下がります…。