着物

毎週金曜日恒例の
着付けと看護師の試験勉強のお勉強会。

看護師試験のSちゃんには
もう…時間も差し迫ってまいりましたから
金曜日にうちには来ないで
自宅で勉強するよう指示。

もう…寸暇を惜しんでやらないとですからね。

「つかさぁ…、もう…毎週毎週弁解ばっかしてんなよっ!
何で覚えてこねぇんだよっ!バカッ!」という
私の「愛のムチ時間」すら
もったいないと判断したわけですな。

さて…着付けのお勉強中のアベッチは
ネットで着物の検索をしては
「う…ん。どれにしようかなぁ…」と、迷っていたりして
何だか
私が着物を始めた頃がそうだったですから
見ていて微笑ましい。

私は浴衣も入れてですけれども
着物は最後に数えたのが160着程所有。

叔母や祖母、母から受け継いだ物や
自分が「これはずっと着たいな…」という物数点と
嫁入り道具に揃えてもらった着物と
棺桶に入る時に…つまり
あの世に持っていきたい着物を除いた物は
全部アベッチにあげてもいいかなぁ…なんて
最近は思う程、非常に彼女は熱心。

昨日も薔薇の柄の着物をプレゼント♬

「先生、嬉しい〜♡」という
アベッチの可愛い笑顔をみるのがいい…。
(↑私…完全にオヤジ化してます…)

以前、あまりにも着物がありすぎて
夫に「ヤフオクで売ればいいのに…」と、
言われた事があるんですがね。

売り方がわからない…。

だいいち面倒くさい…。

とても美人で若いアベッチに
着物はどんどん来て頂いて
それを見たアベッチより更に若いお嬢さんが
「アベッチさんの着物って素敵ですねぇ…♬
私もやってみようかな…」なんて思う女性も
今後、出てくると思うのですよ。

その時にアベッチが
着付けを教えてあげて
「この着物をあげるわよ」と、言って
着物文化を伝承していけると素敵ですよねぇ…。

だって着物って本当に奥が深くて楽しいですから。

ちなみに…
私が棺に入れられる時の着物は(考えてみると変な表現)
大正時代に大きな商家の娘さんが
花嫁衣装用にあつらえた物らしい。

京都の今昔西村さんで
清水の舞台から飛び降りて購入。

もう…それは美術品と言っていい程
素晴らしい刺繍が施されていて
表地だけではなく裏地からも
同じ様に刺繍が施されているから驚かされる。

もったいないくて着られない…と言っているうちに
この歳になってしまって
現在、着てみろと言われると
ちょっと若々し過ぎて恥ずかしい。

物には執着がないっ!と
普段から豪語しておりますが
まだまだいけませんな…。

執着心…あるなぁ…。

白洲次郎氏の
「葬式無用 戒名無用」という遺言が
潔くてかっこいいなぁ…と、常日頃から思っていて
私もそのつもりなんですがね…。

「あの着物だけは!!」なんて言っているうちは
まだまだ修行が足りませんな。

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はくせい

私が一階のオフィスにいたら
二階の自宅からラブラドールの道三が
ワンワン吠える鳴き声が聞こえる。

普段は滅多に吠えないので
何かと思って二階にあがると
ベッドから降りられないらしい。

寝室のダブルベッドは
私とラブ2匹が寝ていますが
今までは2匹はジャンプしてベッドにあがり
ジャンプしてベッドから降りていた。

床がタイルで若干すべるから
普段はマットを敷いてあるのですが
たまたまクリーニングにだしていて
なかったわけです。

今まではマットがあってもなくても
気にせずベッドから降りていたのに…。

それが今朝になって
急に嫌になったのか
老化現象なのか…。

介添えをしてベッドからおろしてあげた…。

道三は今年10歳。

高齢ではあるけれども
「散歩に行く?」「ごはんだよ」には
嬉しそうにジャンプして
ハイテンションになるし
ボール遊びも
2歳のマツがくわえているボールを
大人げなく無理矢理奪い取り
得意げな顔をする。

ヨボヨボ…という感じは全くないのですがね…。

ベッドからおりられずに
何とかしてよー!と
ずっと吠えていた道三に
「やっぱり歳をとったんだなぁ…」と
悲しくなってしまいました。

庭でトイレを済ませて
二階への階段の上り下りがいよいよ辛そうになってきたら
こうしよう…ああしよう…という
所謂、今後の介護の話は
夫と何度もしておりますし
その覚悟はある…けれど
プライスレスな喜びを与えてくれる犬達が
老いていくのをみるのは
本当に辛いですね…。

余談ですが…
アメリカ人の友人がいて
彼女は大豪邸にそれはもう沢山の犬を飼っていて
住み込みのペットシッターも雇っているわけですよ。

感心するのは
殺処分に決まった犬を
積極的にどんどん引き取って保護している…。

そういった姿勢には本当に頭が下がるわけです。

その中で彼女の一番のお気に入りは
「Princess」という名のスタンダードプードルだったわけです。

少し前になりますが
彼女とチャットをしていて
「そういえばPrincessは元気?」と、聞くと
亡くなったという。

それはとても残念だったね…みたいな話をしていたら
「剥製(はくせい)にした…」と、言う。

え?……はくせい?!!!!!

「とても有名なはくせい師がいてね…
彼にやってもらったの。
もう…生きているみたいよ!」

………。

わかんねぇ…その感覚。

詳しく聞くと
(彼女のまわりの人では)愛犬をはくせいにして
家に置く…というのはアリなんだそうな。

まぁ…お国柄の違いなのか
たまたま彼女のお付き合いしている方々がそうなのか
何なのか…よくわかりませんがね。

私は悪趣味だなぁ…と、思ったわけです。

そこにPrincessの体はあっても
Princessじゃないんですからね…。

私にはその感覚が全く理解できなかったわけです。

しかしそういう私も
数年前に亡くなったバーニーズの半兵衛の遺骨は
そのまま自宅のリビングの日当りのいい場所に置いてあり
毎朝「半兵衛、おはよ♬」と、声をかけている。

寂しがりやの半兵衛でしたから
一匹だけで埋葬する気になれなかった。

私が死んだら
私の骨と一緒にしてもらおうと思っている。

そういう私の感覚も
人様がみたら「変」なのかなぁ…なんて考えてみると
はくせいになったPrincessの事を
悪趣味云々というのは失礼なのかもしれませんけどね…。

まぁ…人それぞれですからね。

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間抜け

「ビートたけし 間抜けの構造」(ビートたけし著 新潮社)を
矯正のゆう子先生に勧められて読んだ。

基本的に
本を買う時には好きな作家、もしくは興味深いタイトルだったり等
選ぶ基準は様々あると思うのですが…
私は人様に勧められた本を買う場合
amazonで実際に読んだ人のレビューをチェックする。

厳密に言うと
高い評価をつけているレビューではなく
低い評価をつけているレビューをチェックする事にしている。

今回、低いレビューの中で
ある方のレビューが気になった。

やはり世界の北野ですから
彼の実績等は賞賛しつつ
この本に関しては
「(一部省略)とはいえね…
全体的に密度の低い本であります。
正直申し上げて
つらーっと、読めてしまう感じ。」というコメントがあった。

彼(彼女?)を仮にPさんとしましょう。
Pさんは
この本の定価680円を月見そば2杯分と比べ
「月見そばが好きな方はそちらを選んだ方がいいかもしれません」
と、書き込みされていた。

さて
筆者も言っている様に
間抜け…というのは
間が抜けていることなわけで
ではこの『間』というのは何なのか。

これは日本独特の物ではないか…と、筆者は言う。

英語で訳してしまうと
微妙なニュアンスが抜け落ちてしまう。

もともと
居間
床の間
間尺
間合い…等
『間』というのは非常に多く日本語で使われている。

私はこの本を読んで
Pさんのレビューの様に
「つらーっと読めてしまう」というトコロには同感。

昼休みに読んでしまいましたからね。

しかし筆者は
間…という、非常に説明が難しい言葉を
お笑い、野球、映画、落語に例えて
カンタンに説明しているだけで
私はその行間にある鋭い指摘に
非常に共感を覚えた。

間抜け…間が悪い…、
要するに空気が読めない…という事なんでしょうかねぇ…。

人とのコミニュケーションをとる上で
この「間」というのは
とても重要な事だと思うんですよね。


先日、様々な歯科関係業者さんが集まって
打ち合わせをしていた。

私の打ち合わせの特徴は
和気あいあいと冗談を交えながら
打ち合わせを進行していく。

その会話の中で
「コンチ」という話題が出ていた。
コンチというのは
歯の根の治療の事なのですが
そのコンチの話を皆でしていた時に
歯科業界とは関係の無い業種の営業マンの人が
初めて聞く「コンチ」という単語に
何を思ったか
突然
「コンチ…?逆から読むと…」と、言ったわけです。

全員、ドン引きでしたね…。

その営業マンの人も悪気は無く
私のいつもの冗談まじりの打ち合わせですから
彼も冗談のつもりで言ったのでしょう。

しかし
全員歯科業界関係者ですから
コンチという言葉は毎日使う言葉で
逆から読むと…なんて
考えた事もないですし
あまりにも低レベル。

小学生じゃないんだから。

これが「間抜け」だと思うんです。

しかし
おかれているシュチュエーションの全体像の中から
瞬間的に、この「間」「間合い」というものを
上手にこなせる方というのは案外少ない。

以前も書き込み致しましたが
「先生もまだまだお若いですね」と発言した営業マンも
悪気はないのでしょうが
私が100歳ならいいですけどね。

「間抜け」な発言だと思うんです。

ある親戚の法事の後の食事会で
私の前に座った遠縁の伯父が
「ハゲには色々種類があってさ…
カッパハゲ、バーコードハゲ…」と
延々と大声で話し始めたわけですね。

本人には悪気はない。
冗談で私を笑わせようと思ったのでしょう。

しかし私は凍りついたわけです。

だってその親族は
全員その方以外頭髪がないんですから…。

これも「間抜け」。

私はこの本は
レビューのPさんが仰る通り
つらーっと読めてしまうものですが
人とのコミニュケーションの方法を知る上で
いい作品だと思いました。

むしろ
「月見そばが好きな方はそちらを選んだ方がいい」と言った
Pさんそのものが
筆者の言うトコロの
「間抜け」なんじゃないかなぁ…と。

しかしこれは
この「間」を上手にとれる人…というのは
生まれ持ったものや
経験から得るものであって
この本を読んだだけで身に付くものではないけれども
筆者が言う様に
自分を客観視する事がとても重要で
常に客観視しよう…と、いう心がけは必要かもしれませんね。

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昭和大橋歯科医院 Dr.chicoの日記

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