昭和大橋歯科医院 Dr.chicoの日記
前橋の昭和大橋歯科院 院長Dr.チコの日々の想いを綴っています。
あっちむいてホイ
うちのクリニックのスタッフのお給料は現金支給。
封筒に給料明細書と一緒に入れて渡す。
渡す時に
「今月もお疲れ様でした」とか
例えば新人さんであれば
良くなった点、もう少し勉強して欲しい点などを伝えて
「来月も頑張ってね」と、言って渡す…時もあれば
何らかのオプションを加えて渡す場合がある。
先日、遅番だった
かさいちゃん、西澤ちゃん、そして
衛生士のひるちゃん。
このひるちゃんに
「ジャンケンをしてひるちゃんが勝ったら
お給料を渡す事にするわ」と、伝えた。
「えぇっ?!マジですか?!!」と、ひるちゃん。
「ちょ、ちょっと待ってくださいよっ!」と、
彼女は両手をクロスに組んで
それを顔の位置まで持ってきて覗き込む。
これって人それぞれ流儀がありますね。
グー
チョキ
パー
の、どれを出すかという
じゃんけん前の儀式。
私は手のひらを人差し指で押して
出来たシワの数で決める。
私は冗談のつもりでしたが
ひるちゃんは必死ですな。
「じゃんけんぽんっ!」
私の勝ち。
「あ“―――――っ!!!」と、うずくまる彼女。
「ひるちゃん…今月は給料無しっ!だな。
これは西澤ちゃんと、かさいちゃんと私で
わけちゃいますんで」と、
せせら笑った。
「先生―――っ!もう一勝負!お願いしますっ!」
「しょうがねぇなぁ…。
じゃぁ…『あっちむいてホイ』で」
2人で
じゃんけんぽんっ!
あっちむいて、ホイっ!
じゃんけんぽんっ!
あっちむいて、ホイっ!
ひるちゃんの勝ち。
やっとひるちゃんは給料袋を手にする事が出来た。
するとアラフォーエレガントの
西澤ちゃんが苦笑いしながら
「先生、『じゃんけん』とか『あっちむいてホイ』って…。
もう何十年ぶりですよ…リアルで見たの」と、言った。
確かに…。
いい大人が
真剣にあっちむいてホイをしている姿は
あまり目にした事がない。
「西澤ちゃん…。
それは非常〜〜〜〜に、
鋭い指摘だと思う。
私自身があっちむいてホイをしていて…
イマイチぎこちなかったし
リズム感も悪かったし
変に力が入ってしまって…
手首がちょっと痛いもん…」
『急性あっちむいてホイ性腱鞘炎』…という病名になるんかな。
じゃんけんぽん
あっちむいてホイ
小学生の頃には日常的におこなっていた事が
出来なくなっている事に驚いた。
という事は
でこピン
自転車での手放し乗り
自転車での立ちこぎ…等も
おそらく出来なくなっているだろう。
非常にショックであった。
あれだけあっちむいてホイが得意だったのに。
悔しい…。
最近は
朝からスタッフをつかまえては
「あっちむいてホイしよ」と、
おねだりをしている私です。
故事名言
昨日、友人のI氏と
メールのやり取りをしておりました。
久しぶりだったので
やれ、うちの犬がどうしたの
やれ、また太っちゃった、だの
やれ、お中元ありがとう、だのと
他愛もない互いの近況報告やら
私の愚痴やら諸々…。
何回かメールのやり取りをしていて
私の愚痴メールに対して
最後の彼からの返信メールが
『「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」
ですな(笑)』
非常に的確でシンプルで
いかにも彼らしい表現で
彼のそういった物言いは
むしろ好きで慣れていたのですが…
実はそういうトコロが他界した父親にソックリで
ちょっと昨日は心にグッときてしまったのですね。
燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや
(えんじゃくいずくんぞ こうこくのこころざしを知らんや)
ツバメやスズメなどの小さい鳥は
大きな鳥の事はわからない…つまり
小者は大者の考えている事なんかわからない
という事ですな。
まぁ…私は大者ではありませんが
I氏が言いたかったのは
私の愚痴に対して
「(言ったヤツはたいしたヤツじゃないんだから)気にするな」という事だったわけです。
故事名言のいいトコロは
非常にシンプルだけれども
深くて言い得て妙。
この類いの言葉には
必ずその言葉が出来たエピソードというのがあり
そのエピソードを父から聞くのが好きでした。
夕食時に父が晩酌をしながら
小学生の私に
例えば「要するにだな、
『えんじゃくいずくんぞこうこくのこころざしをしらんや』という事だな。」と
真顔で言うわけですね。
こちらにしてみれば
「?」なわけですが
必ずその後に
その意味をかみ砕いて教えてくれたわけです。
そのエピソードを聞くのが好きだった。
I氏の最後のメールで
ちょっとそれを思い出しました。
数年前から始めた
気になる言葉は必ずメモを取るというクセ。
父の言葉もメモっておけばよかったなぁ…と
彼が他界してから思う時がある。
昨日はつくづく
ボケーッとアホ面で毎日を過ごしているうちに
父から聞いた
肝心な古事名言を忘れちゃっているなぁ…と、思った。
娘時代…
失恋して食事も喉を通らず
部屋でメソメソしていたら
父がいつもの「故事名言」を私に言い
部屋を出ていった。
それが思い出せない。
当時はまだネットがそんなに普及しておりませんでしたから
すぐに故事名言辞典で調べたわけです。
すると
慰めるどころか
更に奈落の底に突き落とす様な
内容だったのですな。
「クソじじい…。ちっくしょう…。」と、思った事がある。
父が言いたかったのは
私のレベルが低いから
フラれるのも当然の事なわけだから
(好きだの嫌いだのと下らない事を言っていないで)
もっと本質的な事を精進しろ!というような…内容だったような…。
う…ん、何だったろう?
I氏かお馴染みの稲ちゃんあたりなら
スラスラ〜っと、出てくるでしょうな。
後で列挙してもらおう!と、思いました。
釣り
日曜日は
夫と義弟の敏さんと
甥の龍之介の3人で
中禅寺湖へ釣りに行ってきたとのこと。
去年小学生にあがった龍之介と夫の釣りは
夏休みの恒例行事になっているようだ。
夫は甥の事を
「龍は、独立心が旺盛で
なかなか気骨のあるオトコだぞ」と、
ニヤリと笑って表現するのが
聞いていて面白い。
要するに子供扱いしないんですな。
もう龍之介が高学年になったら
保護者の敏さん抜きで
2人でニュージーランドあたりに
釣りに行くでしょうなぁ…。
手前味噌で恐縮ですが
夫は数年前にフライフィシングの欧州チャンピオンに
なった経歴がある。
私は釣りには全く興味がないのですが
フライフィシングの
円を描くキャスティングだけは
見ていて本当に美しいと思う。
ブラピの映画「リバーランドスルーイット」でも
そんなシーンがありますよね。
龍之介が成長して
夫と一緒に透き通った河の岸に立ち
キャスティングをする姿を想像すると
ちょっとワクワクする。
さて…
私は夫に比べ
甥にも姪にも
「ヤンチャで変な親戚のオバサン」という立ち位置にいると思う。
いかんせん、私が一番大人げないですからね。
私が小学生の頃によくやったイタズラの
「他人様のお宅の玄関のチャイムを鳴らして逃げる」とか
「他人様のお宅の庭になっている柿を
塀をよじ登って無断でちょっと頂戴する」等の
色々な伝統芸を伝授してあげたいのですがね…。
親御さん達が警戒しているようですな…。