藤田君と

Nデンタルの藤田君と先週の土曜日に飲みに行ってきました。
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「あれ?そういえば藤田君は何歳なの?」と聞くと

24歳という。

えぇっ?!
そんなに若いのぉっ?!
この位の息子がいてもオカシクないやぁ〜ん…と、
己の年齢を再認識させられる。

それでも彼は既に結婚して娘さんがいるのよねぇ。

さて…
この日は夫の友人である
お馴染みのみのるのお店と
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のぶちゃんのお店に行ってきました。
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藤田君と比べると
さすがにオヤジ度が高くなるお二方ではございますが
その分風格が漂う。

人生の経験値の差というのは大きい。

二人のオヤジ達に
諸々のオトナの入れ知恵を伝授され
必死にメモる藤田君なのでした。

素敵なやんちゃオヤジになってくれることを期待します。
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いい人

普段、人と話す機会が多い仕事柄
私生活では喋らないで済むのであれば
出来ることなら喋りたくない…という場面がある。

例えばタクシーの中での運転手さんとの
「最近はめっきり冷え込んできましたね」的な
当たり障りの無い話や
はじめて行く美容院での
「お仕事は何をされていらっしゃるんですか」的な
本当は私の仕事なんて知りたいと思ってないでしょう?と思いつつ
「主婦です」と答えてしまう様な
一連の会話。

正直なトコロ「面倒だな」と、思ってしまう。


うちから高崎駅まで行くときにタクシーを呼ぶと
かなりの高確率でKさんが来る。

Kさんは本当に優しいいい人で
私の父と同じ年という事もあり
私は親近感を持っている。

ですからKさんとは
家から駅までの車中…私は誠意を持って対応させて頂こうと思っている。

まず
今日も東京ですか?という話から始まり
最近はめっきり冷え込んできて寒くなりましたねとなる。

そしてKさんは
「でもね、私は昭和43年に高崎に来ましてね…
その当時はもっと寒かったんですよ」と、仰る。

ええ。存じ上げていますよ。

昭和43年に高崎に来てO町に
当時、一坪1万9千年で54坪の土地を買われて家を建てたんですよね。
その土地に数年前に二世帯住宅を建て直した途端
息子さん夫婦が離婚してしまったんですよね。

ええ。存じ上げていますよ。
6年前から毎度車中で同じお話を繰り返し伺っていますから。

その都度私が「えぇ?離婚しちゃったんですか?
それではその二世帯住宅はどうされたんですか?」と
その都度驚いたフリをして
6年前から毎度同じように聞いてみると

「女房と二人きりで住んでいますよ。」

ええ。存じ上げていますよ。
その後、息子さんは入り婿として再婚されて
現在は遠い所でお嫁さんの家族と住んでいらっしゃるんですよね。


よく行く銀座の中国式足裏マッサージのお店。

施術をおこなってくれるのは
中国の福建省出身の女性Tさん。

彼女もまたとても優しいいい人。

出来る事なら施術中…寝てしまいたい。

しかし彼女はよく喋るのですね。

おまけにあまり日本語が上手ではない上に
いくつかの日本語を間違って覚えている。

両親→チチハハ
女性→カノジョ
貧しい→シズカ
噂をする→△$л★…
都会→お金持ち
高学歴→お金持ち
お金持ち→お金持ち

「中国…お金持ちのカノジョ…結婚…ちょっとオソイ…。
でも…シズカなカノジョ…結婚…ちょっとハヤイ…。
もし…シズカなカノジョ…結婚…遅い…、
近所の人…皆…△$л★…。
身体オカシイんじゃないの?…皆…△$л★…。
チチハハ…シンパイ…。
男性…大切…自分…家建てる…大切…。
もし家建てない…シズカ…お嫁さん…来ない…。
近所の人…皆…△$л★…。」

この調子が延々続く。

彼女の話を要約すると
「中国では都会の比較的高学歴の経済的余裕のある女性は晩婚傾向にあり、貧困地域の女性は早く結婚する。また男性は適齢期になると、自分の家を持つことが重要。経済的余裕があるという証明となるわけである。適齢期を過ぎても結婚しないと、近所の人は、それが女性であれば“身体に欠陥があるんじゃないか”と噂し、それが男性であれば“家も持てない甲斐性なしだから嫁が来ないんだ”と、噂をする」という事らしい。

その話が本当かどうか定かではないが
本当であれば何だかやりきれない気がする。

そして彼女の話は続く
「日本…好き…
日本のカノジョ…自由…30歳、40歳結婚しない…大丈夫…
近所の人…何も言わない…自由…
日本のカノジョ…お給料いっぱい…結婚…必要ない…
そして親切…
駅…聞くと…皆親切…教えてくれる…
以前…若いカノジョ…連れて行ってくれた…駅まで…
私…涙…出るね…」

私はいい人には弱い。

ちょっと面倒だな…寝たいな…と、思っても
これからもKさんのタクシーには乗り続けたいと思っているし
必ずTさんを指名するようにしている。

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遭遇A

最近また読書熱が再発し
暇を見つけては色々と読みあさっている昨今。

昨夜は「カキフライが無いならこなかった」
(せきしろ×又吉直樹著 幻冬舎)を手に取る。

「妄想文学の鬼才と、お笑いコンビ ピース の奇才が読む
センチメンタル過剰で意識異常な自由律俳句四百六十九句。
散文二十七篇と著者二人の撮影による写真付。」と、帯カバー。

“鬼才”という言葉にめっぽう弱い私は
すぐさま購入した。

確かにこの自由律俳句は面白かった。
 

 注文が繰り返され頷くしかない

 豪快に食べるが誰も見ていない

 転んだ彼女を見て少し嫌いになる

 またカット世界チャンピオンの店だ

 登山服の老夫婦に席を譲ってもよいか迷う

 すまないが狐の影絵しかできない

 濃いめ硬め多めとははっきりと言う


いいでしょう?!

そして同書の散文も面白いし著者の才能も素晴らしいと思う。しかし…
読み始めてすぐ
「なんか太宰治っぽいなぁ…」と、感じた。

読み進んでいくと
著者は太宰治の人間失格の一文を引用し
尚且つ、太宰治のファンであることを自白(?)した。

ここで私はニヤリとした。

数ページ読んだ段階で早くも私は“太宰っぽい”と感じ、
著者が太宰ファンであることを見抜いた私ってすごくね?

嗚呼…誰かにこれを自慢したい。

しかし辺りを見回しても誰もいないので諦めた。

しかしなんだな…。
太宰好きって事は
著者は意外とお若い方?

著者のプロフィールを見てもういちどニヤリとした。

1980年生まれ。

若いじゃん。

年齢層まで見抜いた私ってすごくね?

嗚呼…誰かにこれを自慢したい。

しかし辺りを見回してもやっぱり誰もいないのでもう一度諦めた。

若い多感な頃に太宰治の人間失格を読むと
もうそれは凄い戦慄を受け
一気に太宰が好きになる。

主人公の葉ゾウ(太宰治)と自分を投影させるから共感出来る。

私もさうでござゐました。

娘時代…
金は無いけど時間はある。

これといってする事も無いので
寝転がって天井の木目を睨む。

ゆっくりと時間が過ぎていく…。

てっきり私の事を好きだと思っていた同級生の男の子が
実は私では無く、私の友人を好きだという事がわかった事を思い出す。

嫌な気持ちがする。

クリスマス…嫌い。

私って世界一…とまでは言わないけれど
結構不幸なオンナだよな…。

そんな時に人間失格に出会うと…イチコロです。

しかしある日突然
彼の本質を知ってしまう時が来るのですな。

私は実はそれはとっても時期が遅く
今年のお正月頃。

夫の
「人間失格には色々な解釈があるんじゃないの?
見方を変えればさ
『私は駄目な人間なのでございます』とへりくだっておいて
実は
『私以外の全ての人間(世間)が失格なんだ』って事を言いたいんじゃないの?
要するに太宰治は究極のナルシスト…かもよ」発言。

友人の香弥子の
「太宰は女々しい」発言。

味一味ののぶちゃんの
「太宰はさ、死ぬ死ぬって言っておいて
全く死ぬ気は無かったんだよ。
全部“未遂”じゃんか。
最後は間違って死んじゃったけどね。」発言。

文学に詳しい友人や夫の発言を聞いて
彼に自分を投影させるのではなく
もう少し冷静に距離を置いて
再度読んでみる。

うーん、確かに究極のナルシストってのも
わからない訳ではないな、という感も否めず
太宰的に言えば、ちょっと興が覚めた気がした。

そして「カキフライが無いなら来なかった」を
私はかなりの上から目線で
尚且つ
「あなたも…いつか気がつく時が来るわよ…」的な
お姉さんの様な気持ちで
読み終えた。

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昭和大橋歯科医院 Dr.chicoの日記

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