昭和大橋歯科医院 Dr.chicoの日記
前橋の昭和大橋歯科院 院長Dr.チコの日々の想いを綴っています。
人の振り見て…
江川達也さんという漫画家さんについて。
あまり詳しくは存じ上げませんが
彼はとても頭のいい人で
素晴らしい才能の持ち主なのでしょうけれども…
久しぶりに
この人…嫌いだな…と、思った。
今日もまた出してしまう話題
NHKの番組、BS歴史館によく出演されるんですがね。
まずあの甲高い声と
不躾な喋り方…イワユル、ため口が
彼の品格と説得力を
著しく低下させている様に思う。
歴史では著名な研究家達を前に
甲高い声で「ってゆうかぁ〜」「俺的にはぁ〜」と
お笑い番組ではないのですから
もう少し何とかならないのかと
気になっていたのですがね…。
昨日、録画しておいたそれは
織田信長の桶狭間の戦いについて。
江川氏は番組が始まるや開口一番
「俺は世界一、織田信長に詳しい人間だと思ってるからさぁ〜!」
だから甲高い声…やめて下さいよ…いいオッサンなんだからさ。
だいいち、世界一って言うな!
イラッとした。
あれは出演されているもう2人の研究家の先生方も
イライラするんじゃないかなぁ…。
織田信長という人は当時
軍法会議でもご自分の意見はあまり家臣にも言わず
家臣に意見をされるのも嫌った人だったことは有名。
信長クラスのイワユル天才になると
いちいち家臣に説明しないで
頭の中で色々構想をねっていたのでは?という意見に対して
江川氏が
「信長も周りの家臣達の事を
何でこんなカンタンな事が理解できないかなぁ…と
思ったんじゃないの?
だって俺もね、漫画家だからさ
逆に絵が描けない人が理解できないからね。
まぁ…自慢になっちゃうけどさ。」
はぁ?何を言っているんだよ…お前は!
え?もしかして、ご自分の事を天才と公言してる?
お前と信長様を一緒にするなーーーーーーっ!と
TVに怒鳴った。
余談ですが
「そうせい公」で有名な
長州藩主の毛利敬親は
家臣の意見に対して
何でも「そうせい(そうしなさい)」と言った…という人で
どちらかと言うと一般的には
頼りない藩主と思われている節があるらしいのですが
実は家臣達にそれぞれの意見を述べさせて
(下級の家臣もどんどん発言出来たらしい。
その座席表が現在も資料として残っている)
それを皆で吟味させ決をとったらしいですね。
議会政治ですよね。
その皆で決めた案件に対して
敬親は最後に「そうせい」と、言うのが常だったという。
作家の童門冬二氏は
「『俺(敬親)が全責任をとるからそうせい…』という
命がけの“そうせい”だったでしょうね」と、言う。
これは考えてみると
理想的な上司ですよね。
仕事で
上司の機嫌を気にせず
上下関係抜きでどんどん社内で意見を言い合い
最終決定案を上司に提出する。
すると上司が
「俺が責任をとるから好きな様にやれ」という事ですよね。
それと真逆のタイプの織田信長。
自分の本心は誰にも打ち明けず
全部自分で考えて決断する。
「彼は非常に孤独だったでしょうねぇ…」と、研究家の先生方。
するとまた江川氏が
「俺も孤独だもんなぁ…」
だ、か、らぁーーーっ!
あんたが孤独なのは
そ〜ゆ〜あんたの性格的な問題があるからじゃねぇのぉ?
信長様と一緒にするなーーーーーーっ!と
TVにまた怒鳴る。
すごくイライラしたのでTVを消した。
シーンと静まり返った部屋で1人考える。
織田信長という人は私の大好きな武将の1人ですが
確かに孤独だったろうなぁ…。
私も吹けば飛ぶ様な小さな歯科医院ですが
一国一城の主として信長の気持ちがわかるわぁ…と
天井を眺める…。
気がつくと
今度は己を信長と同じ土俵に立てていた。
結局、漫画家の江川氏を好きになれないのは
私とキャラがかぶっているから?
「私って天才じゃ〜ん」と、
患者さんに強要する自分を思い出し
深く、深く反省いたしました…。
「『人の振り見て我が振り直せ』だよ…」という
祖母の口癖を思い出しました。