チェアーサイドで

チェアーサイドでの患者さんとのお喋りは楽しい。

★★★

患者さんのOさんに
「先生のブログをみたんスけどぉ…
何でチヒロ先生ではなくチコ先生なんスか?」との素朴な疑問を投げかけられ

「小さい頃から呼ばれ慣れているからだよん…」と、あっけなく終了。

Oさんも「あ…ん、そうなんスか…」と拍子抜けした様子。

「チコ発祥秘話」的ドラマティックな話の一つもあればよかったんですが
小さい頃から「チコちゃん」と呼ばれなれているだけ…という
何とも奥行きの無い話なんでございますよ。

「でもさ…」と、声をひそめて付け加える…。

「ぶっちゃけ…この呼び名…怪しいよね…Dr.コパみてぇでさ…」と言うと

Oさんは「確かに…」と、苦笑い。

しかしですね…『五井チヒロ』って固いし硬いし堅いって感じがするですよね…。
正反対っしょ…実像の私と。

この苗字に嫁いで暫し…特に電話でのやりとりで本当に苦労する。

「お名前は?」
「五井です」
「オオイ様で?」
「ゴイです」
「オイ様で?」
オイ様って何だよっ!ドナ・サマじゃねぇんだよっ!

「…ゴイ…漢数字の“五”に井戸の“井”で五井ですっ!ゴ、イーッ」

その上…「ちひろはカタカナでチヒロです」と、付け加えるのも面倒。

もう…この一連のやりとりが本当に嫌。

また
『Dr.Chicoの日記』が『五井チヒロ日記』だと
何だか『更科日記』みてぇで…
もうちょいときっちりした内容を書く事を強いられちゃそうで…。

ま…強いられたトコロでオツムのレベルが皆様ご存知の程度ですから
書けませんけどね…(嗚咽)

★★★

マドンナのアルバム「セレブレーション」のDVDを院内のモニターで流していたら
80歳半ばを過ぎた患者さんのI さんが
画面に映るマドンナを暫く観ていて

ふと
「これ…先生かい?」と、呟いた。

これには私も大笑い。

ちょっとご高齢の方は
時として予期せぬ方向からジャブをくれるから面白い。

「Iさん、違うってば。私じゃないわよ。
ま、100歩譲って私だったとするわよ…私だとすればですよ!
オカシイでしょう?
こんなレオタード着て踊っている映像をさ、人様にお見せするのは。
いくら私が図々しくても、そんなモン病院で流しはしませんよぉう。
この人はね…マドンナっていって…そうゆう踊ったり歌ったりする専門家の人なのよぉう。
専門家だからねぇ…こうやって人様にお見せできるのよぉう。」

「そうなんかぁい。そうゆう専門家なんかぁい。先生じゃねぇんかぁい」

「悲しいけどね…私じゃ、ねぇんですよ。
でも彼女は綺麗でしょう?50歳を過ぎているんですよ。見えないよね」

「んじゃぁ、先生とあんまり歳が変わんねぇんだ」

「………」

本当に思わぬ方向からジャブが飛んできます。

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昭和大橋歯科医院 Dr.chicoの日記

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