ある本について

歴史上の偉人や
その世界で名を残した人々の残した名言集を読むのが好き。

私の好きな斉藤茂太氏などの本は
それらを引用しながら
人生を生きるうえでのアドバイスを上手に表現している作品が多く
わりと好んで読ませていただいております。

先日書店で
そのてのもので
何となくタイトルが気になってパラパラとページをめくった本があった。

最初の方のページに
「幸せになるには二つの方法がある。欲を減らすか
持ち物を増やすかだ。そのどちらを選んでもよい。
―ベンジャミン・フランクリン/『フランクリン自伝』−

ほう…。なかなか面白いじゃないの。

ベンジャミン・フランクリンといえば
米初代大統領のジョージ・ワシントンの参謀だった人で
独立戦争の時にフランスとの外交に尽力を尽くした人でしたよね。

さっすがいい事言うなぁ…。

早速その本の作者をチェックすると里中李生氏とある。

ん…私の勉強不足で存じ上げない人。

そして本のタイトルは「いい言葉はいい男をつくる」三笠書房

ま…とりあえず単行本で¥525だし…買ってみるか。

早速その夜読んでみた。

結論的に言えばですね
これはあくまでも私の感想ですがね
この著者…いい事も言うけど
ちょっと鼻についちゃうんだなぁ…。

世の男達よ!的な感じで
★ 「勝ち負け」にこだわる男になれ
★ 「あきらめない男」が最後まで生き残る
★ 「天職」をみつけよ
★ 「いい面構え」の男になれ
★ 「今やるべきこと」を全力でやる
★ 「人事を尽くす」から運をつかめる
★ できる男は行動し、できない男は講釈する

なるほどね。
まぁ…このへんは間違ってはいないわな。
これは女性にもいえますよね。

しかし読み進んでいくと
ちょいと気になる箇所がいくつか出てきて鼻につき始めた。

★ 服従する女ほどかわいいものはない
★ 結婚したがる女に注意せよ
★ 「あなたのために死ねる」といわせてみろ
★ 女の賞味期限は短い

確かに私の賞味期限はとっくの昔にきれていますからなぁ…。
このあたりでは
やや苦笑いという感じでしょうか。

しかし更に読み進んでいくと
それは違うだろ…という感が否めなくなってきた。

一部抜粋(←最近の私のブログ…抜粋が多いよねぇ。ごめんなさいねぇ。)
『女が「働きたい」と思うのは、情報操作によるもので、もし、「女は主婦になって子育てをするのが一番美しく、かっこいい」と、女性雑誌が書き立てたら、女たちは一斉に、それを目指すでしょう。』

そんなことはねぇでしょう。

少なくても私は違うなぁ…。

だってですよ
「皆様、私は愛読雑誌VOGUEで“専業主婦がかっこいい”という特集を読んだので
病院をやめさせて頂き、主婦業に専念いたします。長い間ありがとうございました」
なんて張り紙がうちの病院の入り口にはってあったらどうします?

ありえませんよ。

更に抜粋
『美しい女は、必ず、プライドを持っている。
そのプライドは醜悪で、冷たく、嫉妬深い。
そのプライドが少しでも傷つくと、美しい女は怒り狂うであろう。
その鬼の様な形相に、「優しさ」が潜んでいるとは到底思えない。

しかし美しく、優しい女もいる。
その女たちは総じて、自分を「美しくない」と思っているのである。幼少期の頃に不細工だったのか、勉強が苦手だったため、「自己評価が低い」のである。

我々、男が選ぶべきは後者だが、プライドが高い美女と街を歩くのも、威光を放って面白いものだ』

私は決してフェミニストではないけれど
これにはもう…呆れた。

美しく、プライドも高く、優しい女性は世の中には沢山いますよ。

それにプライドが高い事は悪い事だとは思わない。

だいいち美しくなくてプライドの高い私なんぞは
どうしたらいいんでしょうかね。

それからですね
殆どの女性って
自分の身体のどこかにコンプレックスを持っているものなんですよ。
別に幼少期に不細工だったわけでもなく、勉強が苦手だったわけでもなくてもね。
名前は忘れましたけど
あるスーパーモデルさえ
「私は足が小さすぎるのがコンプレックスなの。本当に恥ずかしいの」というコメントを
言っていた事がありますしね。

それから『不細工』とか『ブス』って言葉…大嫌い。

『不細工』の基準はどうやって計っているのですかねぇ。

読み進むうちだんだん苛々してきた。

しかしこの著者は
私の様に苛々する読者もいるだろうなぁ…という事を
ご自分でもわかっているんですな。

それもきちんと書いてある。

草食系男子云々と言われている昨今、
人にどう思われても言いたい事はいわせてもらう…という心意気は嫌いではない。

この著者は現在44歳というから私と同世代。

一度一緒にお酒を飲んでみたいものですな。

「あんたみたいなプライドだけ高いオバサンは嫌だね」なんて言われそうですけど…。

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昭和大橋歯科医院 Dr.chicoの日記

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