難解

今回購入した本。

「後藤さんのこと」 円城 塔著 早川書房

雑誌VOVUEに載っていて
「メカ好き小増が時計やカメラをパーツに分解して楽しむように、著者はあらゆる文章を分解する。その上で、小説らしきパーツだけでなく、薬の使用説明書や広告のコピー文、物理学の定義、SFの定説など驚くべき文のパーツを不可思議な形に組み立てなおしたのが、この短篇集だ。語り口自体は大真面目なので余計おかしく読める。Twitter140字小説でも知られる著者らしく、本書の帯にも超短篇集を収録!」
という、わかったようなわからないような山本淑子女史の解説に首を傾げつつ
ついついamazon.comで購入した。

読み始めて衝撃を受けた。

難解なんですよ。

全然わからない。

一部抜粋
「そうするうちに、見る間に近づく二つの影は、どちらからということなくひどくゆっくりとなめらかに揉み合いへと突入していき、後藤さん一般は重なり合って、一回り大きな後藤さん一般を形成していく。蝸牛(カタツムリ)の交尾の様に多数の腕を突き出しては刺しつ刺されつを繰り返して一般的な呻き声をあげ続け、見守るこちらは何が何やらわからぬままに取り残されて、唖然とその魂を眺めるだけである。一般的な二つの呻きは徐々に響きを大きくしながら、雄叫びのように周囲を圧して広がっていく」

わかんねぇーっ!

確かにこの独特な文章には
ある意味引き込まれてしまう…けど
本当に難解。

しかし
山崎女史の「おかしく読める」というコメント…
彼女は凄いなぁ…と思う。

何事にも負けず嫌いな私は
「おぉうっ!上等じゃねぇか…山崎さんよぉうっ!
こちらのオツムの程度が低くて
悪うござんしたねっ!
でもね、こっちとら江戸っ子ですぜ(←うそ)
あんたさんの言うところの“おかしく読める”まで
何度でも繰り返し読んでやろうじゃねぇかってんだよぉうっ!」という気持ちになり
ここ数日…繰り返し読んでいる次第でございます。

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