小説家

小説家という職業を業にしている人は
羨ましいなぁ…と、最初に思ったのは
今から30年程前に
林真理子さんのエッセイが
当時爆発的にヒットしたわけですが…

彼女のそれを読んでいると
あちこちに旅をして
旅先から原稿を出版社にFAXで送るために
FAXを備えているホテルを探すのに
四苦八苦する…という描写が
よくでていた。

当時はネットがありませんでしたし
FAX自体が新鮮であったのと
自分はどこにいても
締切日までに原稿さえ送ればいいわけね…と、思ったわけです。

ですから
小説家になった自分が
外国にいて
外の景色を眺めながら文章を書く…という想像を
時々するのが好きでした。

その外国は
10代の頃はハワイ
20代の頃はニューヨーク
30代の頃からヨーロッパ
現在は具体的にミュンヘンと
場所は歳を重ねる毎に変わっていきますが
小説家の私…というのを想像…いや妄想していると楽しい。

行動力だけはあるので
今年のお正月にミュンヘンに行った時に
気に入ったエリアがあったので
下調べをして
具体的にミュンヘンの不動産屋さんに
連絡をとった事もある。

売れっ子作家ですから(えぇっ?!)
住居となるマンションは
もちろん一等地のペントハウスとなるわけで
指定したエリアの物件情報を
不動産屋さんに色々と聞いてみたわけです。

ちょっとした世間話をして
担当者の方に
ご職業は?と、聞かれたので

a writerとウソをついておいた。

結果的に
値段が「ひぃ〜〜〜っ!高〜〜〜〜いっ!」と、
泣きそうになったのと
借りるのではなく
買うとなると
何だか手続きがとっても面倒なのと
現在はあまり物件が動いていない…という様な…

まぁ…何と申しますか、
担当者の方も
「こいつ…作家とか言っているけど
どーも、胡散臭い」と、思ったのでしょうなぁ…。

要するに、売る気がないのね。

流石、
その担当者の方は適切な対応をとったなぁ…と。

だってこちらも本当は買う気もないですから。
いや…買えないですし…。

だいいち…
そもそも「作家の私」という妄想の元
電話をかけていますからね。

電話を切って

「あ〜あ。高いから手が出ないや…」って。

高い安いの、問題じゃないですよね?

そもそも私は
作家じゃないですよね?…と
ハッと気付き(遅いっ!)
我に返って「さてと…犬の散歩でも行くか…」と、
現実に向き合うわけですねー。

そして
月末に電話の請求書を見て
「?!!!国際電話って?!!!(←忘れている)」と、慌てるという。

妄想も案外、高くつきますな。

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昭和大橋歯科医院 Dr.chicoの日記

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