故事名言

昨日、友人のI氏と
メールのやり取りをしておりました。

久しぶりだったので
やれ、うちの犬がどうしたの
やれ、また太っちゃった、だの
やれ、お中元ありがとう、だのと
他愛もない互いの近況報告やら
私の愚痴やら諸々…。

何回かメールのやり取りをしていて
私の愚痴メールに対して
最後の彼からの返信メールが

『「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」
ですな(笑)』

非常に的確でシンプルで
いかにも彼らしい表現で
彼のそういった物言いは
むしろ好きで慣れていたのですが…

実はそういうトコロが他界した父親にソックリで
ちょっと昨日は心にグッときてしまったのですね。

燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや
(えんじゃくいずくんぞ こうこくのこころざしを知らんや)

ツバメやスズメなどの小さい鳥は
大きな鳥の事はわからない…つまり
小者は大者の考えている事なんかわからない
という事ですな。

まぁ…私は大者ではありませんが
I氏が言いたかったのは
私の愚痴に対して
「(言ったヤツはたいしたヤツじゃないんだから)気にするな」という事だったわけです。

故事名言のいいトコロは
非常にシンプルだけれども
深くて言い得て妙。

この類いの言葉には
必ずその言葉が出来たエピソードというのがあり
そのエピソードを父から聞くのが好きでした。

夕食時に父が晩酌をしながら
小学生の私に
例えば「要するにだな、
『えんじゃくいずくんぞこうこくのこころざしをしらんや』という事だな。」と
真顔で言うわけですね。

こちらにしてみれば
「?」なわけですが
必ずその後に
その意味をかみ砕いて教えてくれたわけです。

そのエピソードを聞くのが好きだった。

I氏の最後のメールで
ちょっとそれを思い出しました。

数年前から始めた
気になる言葉は必ずメモを取るというクセ。

父の言葉もメモっておけばよかったなぁ…と
彼が他界してから思う時がある。

昨日はつくづく
ボケーッとアホ面で毎日を過ごしているうちに
父から聞いた
肝心な古事名言を忘れちゃっているなぁ…と、思った。

娘時代…
失恋して食事も喉を通らず
部屋でメソメソしていたら
父がいつもの「故事名言」を私に言い
部屋を出ていった。

それが思い出せない。

当時はまだネットがそんなに普及しておりませんでしたから
すぐに故事名言辞典で調べたわけです。

すると
慰めるどころか
更に奈落の底に突き落とす様な
内容だったのですな。

「クソじじい…。ちっくしょう…。」と、思った事がある。

父が言いたかったのは

私のレベルが低いから
フラれるのも当然の事なわけだから
(好きだの嫌いだのと下らない事を言っていないで)
もっと本質的な事を精進しろ!というような…内容だったような…。

う…ん、何だったろう?

I氏かお馴染みの稲ちゃんあたりなら
スラスラ〜っと、出てくるでしょうな。

後で列挙してもらおう!と、思いました。

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