副作用

最近のWOWOWはカンヌ国際映画祭特集で
イランの映画(これは面白かった)や
フランス映画が多い。

日本では劇場未公開作品の
「ラブクライム 偽りの愛に溺れて」という作品を観た。

キャスティングが素晴らしく
フランスを代表する女優
リュディヴィーヌ・サニエと

顔のちょっとした微妙な表情で
全てを物語らせる様な
難しい役柄を演じさせたらピカイチの
イギリスの女優
クリスティン・スコット・トーマス。

物語は
大企業で働くバリバリのキャリアウーマンの2人で
上司のトーマスが
部下のサニエの仕事の能力に嫉妬するあまり
嫌がらせをして
精神的に追いつめていくわけですよ。
そこで部下のサニエが上司を殺し
完全犯罪を成功させるというサスペンス。

これはサスペンスとしては
とても面白い作品であったし
とにかく2大女優の共演がよかった。

また
部屋のインテリアも多々学ぶべきトコロあり
私にとっては満足のいく映画だったわけです。

さて…ちょっと話はそれますが…
アメリカの超有名番組「CSI 科学捜査班」は
ご覧になっておられる方も多いと思いますが
これは警察の「鑑識」が主体となって
事件を解決していく…という番組。

徹底した科学捜査により
「もう…完全犯罪なんて無理だな」と、思ってしまう位
最先端技術を駆使して
事件を解決していく。

ラスベガス編
マイアミ編
ニューヨーク編とあり
一番古いラスベガス編は2000年にアメリカで放送が始まり
タイムリーに、WOWOWでずっと放送しておりますから
あれを10年以上観ていると
さすがに私の様なズブの素人でも
鑑識に詳しくなる。

患者さんの殺人課の刑事さんに
現場検証の話をしたら
「先生、随分と詳しいねぇ…」と、苦笑されたこともある。

しかしこのCSIに詳しくなると
普通の殺人事件のドラマや映画を観ると
イライラしちゃうという副作用がある。

「あぁっ!そこ触っちゃだめだよ!
現場汚染されちゃう!」とか

「そんな…いちいち近所の聞き込みする前にさ
部屋に残されていたグラスを鑑識にまわせばいいじゃんか…」とか

「この鑑識は素人だね。(素人です…役者さんですから…)
指紋採取が下手だなぁ…」とか

「ちょ、ちょっと刑事さんっ!
『これは怨恨による犯行だな』と、決めつけちゃってるけど
とりあえず鑑識結果を待ってからの判断でしょぅ?」なんて
TV画面にむかってブツブツと文句を言っちゃう。

今回観た映画も
結果的に完全犯罪をやってのけちゃうわけですが
犯人が背後から被害者の首に手をまわし
心臓をナイフで刺すわけです。

確かに犯人は髪の毛1本落とさないように
全身を覆う宇宙服の様な物を着て
完全防備しているんですが
顔だけは出ているのね。

後ろから刺すわけですが
犯人の顔が被害者の後頭部つまり髪の毛と首に
接触しているわけですよ。

ここでもう
被害者に付着した
犯人のファンデーションの銘柄が
CSIなら分析すればわかってしまうし

犯人もおそらく額に汗もかいていたでしょうなぁ…殺人をするわけですから。
そうなると
被害者に
犯人のDNAが残ってしまう。

ので、
完全犯罪にならないし
「フランスの警察は捜査が甘過ぎるっ!」と、
イライラしちゃって
肝心の映画の内容に集中できないわけです。

一度映画を観終わって
もう一度、殺人シーンや
疑問を感じたシーンを再生し
一時停止をして
横で新聞をずっと読んでいた夫に解説をする。

「私がキャサリン(CSIラスベガス編に出演しているベテラン)だったら
ここを調べますよ!
そうでしょう?ゴイサンッ!
ホント、おかしいよ…フランス当局はどうなっているのかしらねっ!
それからね…(早送り+一時停止)
ほらっ!ここっ!この小細工。
絶対にホッジス(これもラスベガス編に出演している)は
見逃さないわよ!
もう…やってらんないなぁ…。捜査のツメが甘過ぎて。
…ゴイサン…聞いてんのぉぉぉ〜?!」

「そんなにイライラするなら
観なきゃいいのに…」と、夫。

確かに…。

CSI科学捜査班を観ちゃうと
こういった副作用があります…ご注意を…。


追伸:話が全く違いますけど…
今、日本ーメキシコを観終わりました。
日本三連敗…。
困った…。
しかし…メキシコのプレーって
もう少し”ざっくり”としたイメージがあったのですが
攻守の切り替えも速く、パスまわしもよく
洗練されているんですよねぇ…。
今回、あらためて勉強になりました。

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昭和大橋歯科医院 Dr.chicoの日記

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