昭和大橋歯科医院 Dr.chicoの日記
前橋の昭和大橋歯科院 院長Dr.チコの日々の想いを綴っています。
ローズマリー
私は愛用している「ほぼ日手帳」に
「調べなきゃいけないもの」リストがあり
気になる、気なった事の単語を羅列しておいて
後で、時間を見つけて調べるのが好き。
地味…。
ヘミングウェイ家
ケネディ→ロボトミー
アフリカ象
こんな感じでキーワードを書く。
今日は
ケネディ→ロボトミーについて
調べた事を少し…。
ロボトミーと聞くと
パッと思い浮かぶのが
ジャック・ニコルソン主演の映画
「カッコーの巣の上で」。
ジャック・ニコルソン演じる主人公のマクマーフィーが
精神病院でロボトミー手術を施されてしまい
廃人になってしまうんですよね。
ちなみに
このロボトミー手術は
1930年代頃に開発されたもので
前側頭部の頭蓋骨に小さな穴を開け
ロイコトームというメスで前頭葉を切るもの。
もともとはチンパンジーの前頭葉を切除したところ
性格が穏やかになったとの報告から
凶暴な正確が治る…とされていたんですね。
前頭葉は
意志、学習、言語、類推、計画性、衝動の抑制等
ヒトをヒトたらしめている高次機能の主座ですから
これを切断されてしまうと
廃人の様になってしまうのだそうです。
日本では昭和50年に廃止になったのだそうです。
さて
暗殺されたケネディ大統領には
実はローズマリーという妹がいて
2005年に86歳で亡くなったそうなんですね。
私の母は若かりし頃ケネディ家が好きだった様で
私の幼稚園のお迎えの帰り道に
色々なケネディ家の話を聞かせてくれた事が
鮮明に記憶に残っている。
後にこれがかなり誤った情報で
「本当にお母さんは
テキトーな事を教えてくれたわね。」と、
私が大人になってから文句を言うと
「歳だからボケてしまって覚えていない」と
都合のいい時だけ
ボケたふりをするから癪に障るんですがね。
私はつい最近まで
ローズマリーさんの存在は知らなかったのですが
彼女は23歳の時に
医師の勧めで
父親がロボトミー手術を受けさせたわけですが
尿失禁の後遺症や
幼児的な正確になってしまい
何時間も壁を眺めたり
支離滅裂な事を言ったりして
人格が崩壊してしまったのだそうです。
結局、ウィスコンシン州にある
障害者施設に入居し
86歳まで孤独な一生を過ごしたのだそうだ。
彼女の美しい写真を見て
とても悲しくなった。
そもそも何故ロボトミー手術を受けたのかしら…となる。
これが諸説あってはっきりしないんですがね。
Wikipediaによれば
幼児時代は大人しかった彼女であったが
成長するにつれ自己主張が強くなり
時に暴力的になったり
不機嫌に陥ったりしたらしい。
一時は修道院に入れたものの
夜な夜なそこを抜け出して
家族は相当手を焼かされたらしい。
だからといって
ロボトミーは随分と乱暴な治療をと思ったが
当時はそれがひとつの治療法として
確立されていたわけですからね。
ケネディ家というのは
アメリカでは今でも絶大な人気のある名門一家でありますが
本当に悲しい一家でもあるなぁ…と。
追記すると
幼稚園からの帰り道の母からのケネディ家の情報は
本当に間違ったものが多かったわけですが
彼女はさも見てきたかの様に
身振り手振りで楽しそうに語っていたんです。
それが子供心に楽しい時間だったので
私も小さい頃はケネディ家が好きだった。
しかし
ひとつひとつ真実を知る毎に
悲しい気持ちになってしまうんですなぁ…。