お墓参り

亡くなった方の命日やお盆の他に
ちょっとした時に
「お墓参りに行って来た」という話をよく聞きます。

お恥ずかしい限りですが
私はそういった習慣が希薄でした。

命日やお盆にお墓参りに行くのは「行事」…という感覚。

そこにあるのは骨だけであって
お墓参りに行ったところで
実際に会えるわけでもなし…。

それより
私の心の中に亡くなった人達への思いは
いつもあるからいい…と、思っておりました。

さて…先日友人に
「連れて行きたい所がある…」と、言われ
「どこだろ〜♬」と、思って行ってみると
実家のお墓でした。

父の納骨以来、来ていませんでした。

小さい頃は
祖母とよくお墓参りに来た事を思い出しました。

彼女は
「このお墓は本家の誰々さんちの…」
「このお墓は分家の誰々さんちの…」と、
お墓をひとつひとつ説明しながらお線香をあげ
石砂利の細い道を歩いていく。

小さい頃から
年に何度も付き合わされるから
子供ですから覚えちゃうのね。

その記憶は鮮明に残っていて
ひとつひとつ先祖の墓を確認しながら奥へ進んで行くと
奥の方に実家のお墓がある。

祖母に教わった様に
バケツに水をくんできて
たわしでお墓をゴシゴシ磨きました。

水光りしたお墓は気持ち良さそうでした。

父のお墓のむかいのお墓に
「ちょっとすいませんねぇ…」と、手を合わせ
場所を借りて座らせて頂き
正面からお墓を眺めた。

急な事で
お線香もお花も用意していなかったので
お線香の代わりに煙草に火をつけお供えした。

父はお線香より
煙草の方が喜びますからね。

父が生前
母の目を盗んで
「チヒロ…1本くれよ」と、
2人でよく隠れ煙草をした事を思い出しました。

友人に近くのコンビニでお酒を買ってきてもらい
墓石にお酒をかけ
私は正面に座って飲みました。

「なんかこう…スッキリしない?」と、友人。

正直な気持ち
スッキリ…という感じとは違うのですけれども
何時間いても平気…いや
むしろ居心地がいいなぁ…と、思いました。

気がつくと
随分と日も落ちて夕暮れ時になっていました。

そんな姿を友人が写メしてくれていたようで
送ってくれました。




映画でよく観かける
何かの節に
花束をもって
愛する人のお墓参りに行くシーン。

ちょっとわかる気がしました。

ふらっと立ち寄るお墓参り…。

案外いいものですね。

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昭和大橋歯科医院 Dr.chicoの日記

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