出しっぱなしの話

出しっぱなしの話。

私はよくスタッフに
「ってゆうかさぁーっ!出しっぱなしにすんなよっ!
何べん言わせるんだよぉっ!」などと
威張り飛ばしておりますが…
何を隠そうこの私…、一番の出しっぱなし、やりっぱなし人間なのでございますよ。

もう筋金入りの出しっぱなしでして
小さい頃の事。

実家の食器棚に陳列されている茶碗等は
「お客さん用茶碗類」と
「家族用茶碗類」に大きく分類されておりました。

そして家族用の分類の中で
大きく数を占めていたのが
お寿司屋さんにある大きな湯のみ茶碗。

子供達はそれを
お茶を入れる他に牛乳やらカルピス等を入れて
各々の部屋に持っていくわけですね。

私は当時、
自分の部屋でじっと何かをしている…という子供ではなく
必ず通信簿で「落ち着きが無い」と、書かれる子供でして
父の部屋で本を読んでみたり

祖母の部屋で箪笥の中を物色してみたり

二階のベランダの床の隙間から下の玄関を眺め
来客の人の頭にツバを垂らし
命中すると一人で涙を流しながら声にならない声をだして笑い転げたり

客間で大の字のなり天井をじっと見つめ、おもむろに「みゃーっ!!!」と叫んでみたりと、

要するに神出鬼没な行動パターンを持つ子供でございました。

そして私は
その所々に例のお寿司屋さんの湯飲み茶碗を
おきっぱなしにしていくわけですね。

主に台所仕事全般を引き受けていた女性陣…つまり
母と祖母にしてみると
日々減少していく湯飲み茶碗に
「またアイツか…」と、子供部屋に行ってみても
茶碗はない。

私に問い詰めても「わかんないもん」の一点張り。

彼女達は
「はて…?」と、首を傾げつつ日常生活を送る。

するとふとした拍子に
父の山積みにされた本の隙間から
祖母の箪笥の中から
湯のみ茶碗は出てくる。

時にはベランダで洗濯物を干していると
何かにツマヅイて、慌てて足元を見ると
湯飲み茶碗が転がっている…。

その都度、彼女たちに私は首根っこを摑まれ
「出しっぱなしにしちゃダメって何度言わせるのーっ!!!!
いい加減にしなさーいっ!!!」と
こっぴどく叱られました。

何故、長々とこんな事を書いたかと申しますと…
年明けに携帯電話の充電器が無いという事に気がつきまして
家中探しても無い。

まさかと病院内の私の動線を思い出し
その付近のコンセント及びその周辺を探しても無い。

とうとうお正月2日には充電は切れ
どうしたものかと途方にくれていたわけですよ。

そして今日の仕事始め。

念のため「エリちゃん、私の充電器知らない?」と、聞いてみると
「ありますよ、ホラ」と、カルテ棚脇のコンセントを指差し
「年末からずっと差しっぱなしでしたよ」と、呆れ顔。

え〜っ?!!!
そ、そこ〜っ?!!!

何故そこに差すかなぁ…。

己の行動パターンが全く読めない。

うーん、我ながら神出鬼没だなぁ…と、妙に感心してしまいました。

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昭和大橋歯科医院 Dr.chicoの日記

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