昭和大橋歯科医院 Dr.chicoの日記
前橋の昭和大橋歯科院 院長Dr.チコの日々の想いを綴っています。
再会
友人の香弥子は獣医師として
横浜で開業しています。
「あんた…何、その化粧!!濃すぎるわよぉ〜」
10年ぶりに再会した彼女の
私への開口一番がこれ。
場所は新宿三丁目。
色々な困難を共に乗り越えてきた戦友のような友人。
そんな彼女との再会の第一声がこれですからね。
普通はですよ…
やれ「あ〜ん。懐かしいネェ〜」とか
やれ「全然変わってないわネェ〜」とか
もう少し…こう…おてやわらかなやり取りがあるでしょう?
しかし彼女の歯に衣着せぬ物言いは更に続く
「もともとあんたは老け顔なのにさぁ〜
そんな厚化粧じゃぁ、よけいに老けて見えるわよ。
全くもう…。
昔は透き通る様な綺麗な肌をしてたのにぃ〜。」
世間広しと言えども
ここまで私にハッキリ物を言う人も少ない。
「そ、そっかな…。そんなに濃いかな…。
このメイクで仕事しているんだけど…」と、小さな声でつぶやく私。
呆れて物も言えないと
彼女は口をへの字に曲げ
ため息をつく。
出たっ!!この顔っ!!
とにかく私はこのヒトには頭が上がらない。
私は慌てて
テーブル脇に置いてあった紙ナプキンで
オカメインコの様な真っ赤なチークと
オバQのQちゃんの様に大きく塗りたくった、ボルドー色の口紅を
ゴシゴシ落とす。
そんな風に幕を開けた彼女との再会でしたが
お互い家族ぐるみの長い付き合いですから
もう10年の空白など全く無かった様に話はつきない。
楽しくて楽しくて仕方がない。
そして時計を見ると7時。
「それじゃぁ例の場所へ移動しましょうか」と
新宿二丁目仲通りへタクシーで移動。
皆様もご存知の通り
こちらはゲイバーのメッカ。
「懐かしいわよねぇ…。ホント久しぶりだもんね…」と
感無量の我々。
そして我々が心から敬愛してやまない“ネエサン”のKさんの店へ。
色々なお店へ行ったけれど
結局Kさんのお店が一番落ち着くのよね。
もう20年の付き合いになる。
さすがの香弥子もKさんには頭が上がらない。
ここが我々の指定席。
いやぁ〜
やっぱり古い友人はいいですなぁ…。
何も気取る必要がないですからね。
「香弥子もチヒロも結婚できてよかったじゃなぁい」と、Kさん。
そうなんですよ。
世の中には忍耐力のある物好きがいるんですね。
本当に有難い。
「来月はその物好きを連れてくるわよ」と約束しました。
とても楽しい時間でした。