前歯イブ優遇制度

クリスマスイブですね。

私には全く関係のない話なんですけど
このイブ前というのは
技工士さんにもお願いして
急ピッチで被せ物を作って頂く事が多い。

ですから
クリスマスイブ前というのは
ちょっと仕事の形態が変わる事がある。

特に前歯ですな。

前歯の被せ物の型取りをして
出来上がってくるのが
最低一週間。

その間は仮歯が入る。

「先生、イブ前に被せるって無理ですよね?」

「何で?あ…、もしかして
彼氏とイブするんだ…なる程ね。」と、なると

「中3日か…」と、カレンダーを睨む。

特に
「『彼氏』と確定している間柄ではないのですが
一応、『好きだよ』と、言われたので…」と頬をポッと赤くされると

「なるほど!!!
ではイブに告白される可能性が大きい!というコトよね。」と
私としても放ってはおけない。

万が一仮歯がとれてしまったら
エライ事になる。

可愛らしいお嬢さんの
大切な日である。

「なんとかしましょう。
私に任せておきなさい」と、なる。



「えーーーっ?!またですかーーーーっ?!
中3日ってーーーーっ!!
先生、カンベンしてくださいよーーーーっ!」

本当に技工士さんには申し訳ないと思っている。

「ホント…申し訳ない。
無理なのはわかっているんだけどね…。
何とかそこを…」と、無理矢理お願いする。

最初はペコペコ頭を下げるが
あまりグズグズ言われると
「でもさ…豊臣秀吉だって
墨俣城なんか一晩で作ったわけですよね。
城が一晩で出来るのに
何で前歯が中3日で出来ないかなぁ…」と、無茶なコトを言って
結果的には仕上げてくれるのをわかっているから
確信犯ですな。

「中2日か…。任せなさい。だってイブだもんね」
「明後日か…。任せなさい。だってイブだもんね」と、なる。

前歯イブ優遇制度ですな。

それに伴い、技工士さんは悲鳴をあげているだろうが
なるべく顔を合わせない様にする。

歯医者と技工士さんというのは
「ここはこんな風に削ってもらうと…」とか
「ここはこんな風に盛ってもらうと…」とか
普段から互いにコミニュケーションを取り合っておくと
いい被せ物が出来る。

阿吽の呼吸ですね。

ですから息のあった技工士さんというのは
とても大切な存在なのですが
「しょうがないじゃん…イブだから」と、
毎年、この時期だけは頑張って頂いている。

昨日も4本の前歯を被せた女の子が
「うわぁ…すごく綺麗…」と、大喜びしてくれて
今日はおそらく好きな彼から
告白される予定…。

一生懸命オシャレをしてデートに行くんだろうなぁ…と思うと
とっても嬉しくなりますね。

技工士さんはおそらく今頃
爆睡しているでしょうなぁ…。

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昭和大橋歯科医院 Dr.chicoの日記

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