ナポリタン

私はパスタには
ちょっと病的と言っても過言ではない程こだわりがある。

例えばパスタの茹で時間が10分だとしたら
「茹で時間+調理時間+お皿に盛り付け+テーブルの上に置く=10分」
という風にしている。

お皿に盛り付け+テーブルの上に置く  でも
余熱がありますから
麺の芯にも火が通りますしね。

アルデンテ必須!

ところが何故「病的」かと言うと
テーブルの上に置いて
夫に「出来たわよ」と、言って
彼がテーブルに座るまでの移動時間がある。

これは2分以内が限界ね。

例えば彼が新聞を読んでいたりすると
きりのいいトコロまで読みたいのでしょうね。

「あぁ」と、言いつつ
なかなかテーブルに座ってくれないと
イライラするわけです。

2分を超えると
「いい加減にしてよ!!!!」と、なる。

一度なんぞは
頭にきてしまい
出来たパスタをこれ見よがしに捨てた事がある。

これは実家での出来事でした。

私にしてみれば
完璧に美味しいタイミングで食べてもらいたい…
という気持ちがあるわけですが、
何も捨てる事はないわけですよ。

そういった私の気持ちも母は察していましたから
「あんたは不器用な子だね」と、言っておりました。

パスタ捨て事件以来
「今日はパスタよ」と、なると
夫も予め、テーブルに座って待つ様になった。

もう…彼にしてみれば
毎度ヒヤヒヤしながらのパスタでしょうなぁ…。

スタッフや友人に作る時も
この時間をオーバーしてしまうと
もう…がっかりとしてしまい
いっその事、食べないで欲しい…と、思ってしまう。

さて…先日
夫が残したコンビニのナポリタンを食べた。

ナポリタンを食べたのって何年ぶりだろ…。

これが
昔食べた懐かしい味だったので
先日、作ってみた。

玉ねぎ、ピーマン、ベーコン、ケチャップ
これは必須素材なんですけど

余計な物を入れてしまったのね。

オリーブオイルにニンニクを香りづけしてしまったのと
トマトピューレとアンチョビソースと
白ワインを少々。
そしてパスタはアルデンテ。

美味しかったけれども
これはナポリタンでななく
別物になってしまっていたんですな。

そもそもナポリタンはイタリアではなく
純粋な日本食ですからね。

純喫茶には必ずありますでしょ。

料理上手なスタッフの関ちゃんに
その話をしたら
「全然なっていませんね」と、指摘された。

野菜を炒めたら
ケチャップをビックリする位入れて
なじませるのがコツらしい。

ケチャップが全ての具材にからまったら
そこで“柔らかめ”のパスタを投入し
更に炒める。

塩は少々。

「黒こしょうなんぞは使っては
イタリアンになってしまうのでダメですね」と、力説し

「オリーブオイルではなく
サラダ油が当然ですっ!」と、言っていた。

考えてみると
確かに昭和40年代によく食べたナポリタンですが
当時は一般家庭にオリーブオイルなんて無かったですし
“アルデンテ”なんていう単語はなかった。

“パスタ”という言葉もなく
スパゲティーでしたね。

スパゲティーの王道はナポリタンで
ちょっと後に“ボンゴレ”が普及したような。

ちょっと後になると
和風スパゲティーが登場し
醤油味ベースで
きざみ海苔がのっていたっけなぁ…。

さて…このナポリタン。
これは記憶に鮮明に覚えているのですが
幼稚園の年少さんの時の事。

多分、私がお友達のお宅に遊びに行って
ナポリタンを作って頂いた時に
「うちのママはナポリタンを作ってくれない」という様な事を
お友達のお母様に言ったのでしょうな。

後日
そのお母様から母が
ナポリタンのレシピを渡されたらしい。

当時の母は料理にはこだわって
例えばマヨネーズやカルピスも
全て手作りの人でしたから
相当プライドが傷つけられたのでしょうな。

不機嫌にナポリタンを作り
「今までも食べさせた事あるでしょうっ?!」と
文句を言われた事がある。

3〜4歳の子供の言った事ですから
そんなにムキにならなくても…と
今となっては思いますが
母もまだ20代でしたからね。

若かったのね。

そんな思いでのあるナポリタン。

関ちゃんに教えてもらった通り
再チャレンジしてみようと思います。

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昭和大橋歯科医院 Dr.chicoの日記

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