捜査?

アメリカの長寿ドラマ
『CSI科学捜査班』が
夫と結婚した頃から
WOWOWで放送される様になり
それがきっかけで私の事件…というより
「捜査好き」は始まりました。

実際のアメリカの裁判で
判事が
「陪審員の皆さん、CSIではないのですから
そう簡単にはいきませんよ」と、言って
場内が大笑いしたというエピソードがある位
有名な番組。

あれを観ていると
何でもかんでもDNAか…。
もう科学捜査(鑑識)だけあれば
事件は解決しちゃうよね…と、思いきや

やはり米の人気ドラマの
『コールドケース』を観ると
やはり現場の刑事さんの
地道な聞き取り…所謂、足で稼ぐのも重要なんだなぁ…と
思い知らされる。

とにかく海外の捜査関連ドラマは大好きで
毎週何本も楽しみに観ている。

さて…
患者さんで
刑事さんを生業とされている方がいらっしゃると
私としては彼らのお仕事が
興味シンシンなわけですね。

リアルな現場の声…。

お聞きしたい事は山の様にあるのですが
やはり守秘義務なんかもありますでしょ。

露骨には聞けない…ので
やんわり聞く(←やっぱり聞くのね…)

治療の後、何気なく(を、装って)
「Hさんは捜査一課、二課?どちらにお勤め?」

「一課です…」

マジですか?!!!


そんな風にして色々と伺うが
やはりわからない部分も多い。

それでも
先日、お伺いして驚いたのは
現在の取調室というのは「禁煙」なんだそうですよ。

「それってすごく仕事やりにくいですよね。
例えば
容疑者が自白をする時というのは
タバコという媒体があった方
やっぱり便利じゃないですか?」と、聞いてみた。

ここからはあくまでも私の想像。

2人組の刑事さんと容疑者。

取調室。

若手の熱血刑事(デカ)と
ベテラン刑事。

若手熱血刑事は
イライラした面持ちで
「いい加減にしろっ!
そろそろ全部、はけっ!」と机をたたく。

無言のホシ(容疑者)←川谷拓三あたりが役柄としていいね。

するとベテラン刑事は
若手刑事を
「まぁまぁ…その辺にしておけよ」と言って制し
ホシの方をむき
「まぁ…1本どうだ?」なんて言って
胸ポケットから出された
クチャクチャのタバコの紙パックを差し出す。

え…?と、一瞬驚いた表情を浮かべたホシであったが
「じゃ…」なんて言って
ペコリと頭を下げ、1本口にくわえると
ベテラン刑事がカチャ…と火をつけてやる。

ホシは胸一杯に煙を吸い込み
フゥーッと大きく煙をはく。

そこで
「あ…もう年貢の納め時だな…」と、観念する。

すると生唾をゴクリとのみ
(これは本で読みましたがホントらしい)
自供を始める…。

しかし実際の現場では
机をバーンと叩くのもだめだし
タバコもダメ。

刑事さんにお話を伺うと
この煙草を吸ってもらう事により
容疑者サイドにベテラン刑事に対しての
一種の連帯感というか
特別な意識が芽生えるらしい。

だから確かに煙草はあった方がいいかもしれませんね…と
刑事さんは仰る。

「やっぱりねぇ…。
だから取調室だけは喫煙にしてもらいたいですよねぇ…。
全くもう…上が決める事はろくなモンじゃないですよねぇ…。」

『事件は会議室でおこっているんじゃないっ!
現場でおこっているんですよっ!』という
「踊る大捜査線」の台詞を参考に
やはり苦労されているのは
所轄ですよねぇ…と、アピールをしてみたりする。

もう…何年も前に事になるが
駐車場に止めておいた私の車が
車上荒らしにあって
窓ガラスが割れていた事がある。

貴重品は何も入れていなかったので
盗まれた物は何もなかった。
助手席に「うまか棒」のカレー味が置いてあったはずだが
それがなかった。

犯人が悔し紛れに持っていったのかもしれない。

早番で出勤したスタッフが
興奮気味に
「先生!先生の車の窓ガラスが割られています!!!」と
教えてくれた。

TVのCSIでこのテの捜査(?)は慣れて(?)いるので
「落ち着きなさいっ!」とスタッフを一喝する私。

現場を見にいこうとするスタッフに
「近寄っちゃだめよ」と、告げ
警察に電話する様に指示をした。

現場はまず「現場確保」が大切。

むやみに色々な人が近づくと
余計な足跡もつくし
髪の毛がハラリと落ちれば
現場が荒らされてしまい
捜査が混乱する。

警察に電話すると
刑事さんやら鑑識の人が
わんさか来るのかと思いきや…
駐在所のおまわりさんが
自転車できた。

現場検証がはじまる。

私は
「現場確保しておきましたので
誰も近寄っていませんっ!」と
興奮気味に報告。

少しでも捜査に加わりたいものだから
「窓ガラスの飛び散り具合からみると
鈍器の様な物で
外側から割られた様ですね」と、私。

おまわりさん苦笑。

当たり前である。

内側から割るわけが無い。

車内の指紋採取はもちろんの事
車の周囲に不審な物が落ちていないか
車の座席シートの生活反応の有無
落ちている髪の毛の採取
(犯人の物があるかもしれない。
あればDNA鑑定でかなり有力な証拠になる)
布等の繊維質の採取…
何でもお手伝いしますよ…的に
近くでウロウロとしていたが
結局、簡単な指紋採取と
私と夫の指紋を採取して
捜査は終了。

あっけなかった。

おそらく犯人は手袋をしていたろうから
指紋は出てこないだろうなぁ…と思った。

粉々に割れたガラス片に
案外犯人の血液がついている場合もあるので
ガラス片を全て回収し
血液の付着のチェックとか
シートに犯人の毛髪がついているかもしれないから
全てチェックして
ピンセットで一本一本採取し分析にまわす…なんていう事を
TVのCSIではやるものなんですけどね。

ただの車上荒らしで
ましてや盗まれた物は「うまか棒」のカレー味」だけだとすれば
さすがに税金を使って
捜査して頂くには申し訳なさ過ぎる。

しかし
おまわりさんによる
車内の指紋採取は
拝見させて頂いて
ちょっとワクワクしちゃいました。

鑑識…憧れます…。

pagetop

昭和大橋歯科医院 Dr.chicoの日記

MENU

Calendar

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
<<前月 2012年05月 次月>>

New Entries

Mobile

Archives