恋多き…

恋多き女…いい響きですなぁ…。

私の好きな「恋多き女」には
いくつかのルールがある。

相手の男性との別れ際が潔くて
むしろその男性とも
長い友情関係を築ける様な…
所謂、泥沼化しない人…かっこいいと思う。

また
相手の男性が才能のある人だったりすると
さらに「恋多き女」度のクオリティーも上がるわけです。

私の中での「恋多き女」で
大好きな方が宇野千代さん。





小説家でもあり着物デザイナーでもあり
非常に多才な女性で明治30年生まれの人。

彼女の一生は結婚3回、引っ越し20回、
「泥棒と人殺し以外は何でもした」という名台詞を残した程
波瀾万丈な人生を送った人。

作家として机に向かわない日は一日もなく生涯現役。
自然体で飾る事なく、恋も仕事も常に前向きに生きた人。

私の明治43年生まれの祖母が彼女の大ファンでして
とても社交的だった祖母でしたが
普通の主婦として生きるのが
あの当時は常識だった時代ですから
祖母は宇野千代さんの生き方に
憧れがあったのだろうと思います。

彼女のお付き合いした男性や友人の顔ぶれもすごい。

芥川龍之介、今東光、東郷青児、川端康成、小林秀雄、青山二郎…etc…
書ききれません。

さぞかし素敵な女性だったのでしょうなぁ…。

さて…
恋多き女でも
この人は嫌だなぁ…という人がいる。

アルマ・マーラー。





あの名作曲家マーラーの妻だった人。

「マーラー 君に捧げるアダージョ」という映画を観ましたが
このアルマという女性はとにかく魅力的な女性で
社交界の華であり
「4大芸術の未亡人」と、
アメリカのマスコミに
皮肉めいて表現された程の女性だったらしい。

彼女が17歳の時の恋人があの画家のクリムト!

その後マーラと結婚し
その後画家のココシュカと一緒になり
そして近代建築の父と呼ばれたグロピウスと一緒になり
そして小説家ウェルフェルと一緒になり
ん〜と、順番が間違っているかもしれませんが
とにかく才能のある男性との遍歴がすごい。


ただですね…
宇野千代さんと違うのは
男性との別れ際が潔くない。
泥沼化する。
また一度別れた男性と
くっついてみたりして一貫性がない。

マーラなんぞは
アルマの不倫を知って
体調を悪くして死んじゃうわけですから…
要するにアルマの魅力に取り付かれた男性は
殆どの場合、ショックに打ちのめされちゃうんだなぁ…。

彼女の事を非常に細かく描写している文献を見つけたので
細かく読んでみると(ホ〜ント私ってヒマですよねぇ…)
とても長い文献だったので
ものすごーーーーく省略しますが
聡明で人を引きつける魅力の持ち主であったわけですが
ちょっと複雑な精神状態の女性だったみたい。

年齢を重ね女盛りに陰りが見え始めると
彼女はちょっと意地悪な人になっちゃたんですね。
そして自分を女神の様に崇める人を
周囲においておくのが好きな人だったらしい。

だからこそ
アメリカのマスコミに
「4大芸術の未亡人」と
いささか無礼な表現をされちゃうんでしょうな。

その点
宇野千代さんは常に自然体であり
老いていく自分を素直に受け入れていられたから
晩年もとても可愛らしい女性でしたものね。

言うは易し行うは難し…。

「恋多き女」について
偉そうに言っている私ですがね…。

全く「恋」とは無縁に生きていますからなぁ…。

世間様に一度でいいから
「恋多き女」と噂されてみたいわぁ…。

しかし
毎晩恒例となっている女友達との長電話も
相手の友人も事業主が多いですから
殆どが仕事がらみの話ばかり。

また、それが案外楽しかったりする。

「晩度、熱血仕事論ばっかりだけどさぁ…
なんかこう…色っぽい話は無いのぉ?」と言うと
皆、異口同音に
「そっちの方は面倒くさい」という。

そうなんですね。
面倒くさいんですよ。

「恋をする」というのは
とてもエネルギーが必要ですからね。

どちらかといえば
そのエネルギーは仕事に注ぎたい。

ですから
歴史に名を残した
数々の「恋多き女」達の足跡をたどり
色々と空想するだけで
大満足なのでございます。

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昭和大橋歯科医院 Dr.chicoの日記

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