親ばか

娘時代…

80〜90年代でしょうか…。

ディオールのブルーピンクの口紅が流行し
私もご多分にもれず
当時はいわゆるあの時代の化粧をしていたわけです。

すると母が嫌な顔をして
「全くもう…
チコちゃん…
あなたはね
美人に産んであげたんだから
そんな風にお化粧しなくても
十分にキレイなのよ!」と、言い

「チコちゃんが新生児の時に
あなたにオッパイをあげているでしょ。
そうすると看護士さん達から
“鼻筋の通った美人さんですね”なんて
よく褒められたのよ。(お世辞だという事を全く認識していない…)
鼻の穴がお父さんによく似た二等辺三角形でね…。
とにかく鼻筋がきれいだったのよ。
ところが典子(次女)はね…(眉をひそめ)
鼻の穴が丸だったのよ…。
私に似ちゃったのね…」

これが口癖でございました。

両親とも顔立ちはごく普通の顔立ちですが
スタイルが抜群ではない…という欠点があり
おのずと産まれてきた4人の子供達は
全員スタイルが悪い…という事になるわけですが
我々4人の生産者であるあの二人は
昔からとにかくスタイルの事にはあえてふれず
美の基準を「鼻筋」と
眼球の白い部分が「青く透き通っている」という事に
重点をおいて我々4人に言い聞かせてきた様に思う。

まぁ典型的な超!親ばかであり
自分達の都合の悪い事は棚に上げて
うやむやにするタイプの両親でございますよ。

しかし
小さい頃から
お化粧をしなくてもきれい…
鼻筋が通っているからきれい…
この点ばかり言われ続けると
まぁ…その様に洗脳されるわけですよ。

ですから私自身も40も半ばにさしかかった現在でも
お化粧もしないでフラフラ出歩く事がある。

さて…
この事は以前も書き込みをしたかもしれませんが
昔から通って下さる患者さんに
「あら…先生…今日は化粧しているの?
いいじゃな〜い…。
すご〜くいいわよぉう、先生っ!
いつもは
もう…化粧もしないで
髪の毛はボサボサでさ…ひどかったでしょう…。
だから何とかならないのかなぁ…なんて思ってたのよっ!」と言われ
大笑いしてしまった。

「まぁ…私は先生の事が大好きだからね!
はっきり言っておくけどね!
ちゃんと化粧した方がいいわよっ」との
彼女からのお言葉を有り難く受け止め
その日からは
かならずお化粧をして仕事の現場に出る様に心がけている。

ところが昨夜
母と電話で話をしていたら
またいつもの
「チコちゃんはお化粧をしなくても…」という
親ばか発言が出たわけですよ。

ですから私は
「あのね…、お母さん!
あなた客観的に物事を見る様にした方がいいわよっ!
私も44歳になるのよっ!
お化粧をしないできれいなわけがないでしょっ!
むしろキタナイんですよっ!
世間様のご迷惑になるんですからねっ!」と、言ったわけです。

しかし
「あら…そんなものかしらねぇ…。
私はそんな事ないと思うんだけどねぇ…」と彼女。

もうバカにつける薬はないと申しますか
親バカもあそこまでいくと
もう手の施し様がないですな。

多分30年後も彼女は同じ事を言っているでしょうね。

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昭和大橋歯科医院 Dr.chicoの日記

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