横山氏

水前寺清子「365歩のマーチ」
松田聖子「スイートメモリーズ」
レッド・ツェッペリン「天国への階段」

歌手、演奏者とタイトルの関係が非常に明快である。

しかし何でクラッシックは明快じゃないんだろうと
私はプログラムを見ながら首を傾げる。

ベートーベン「ピアノ・ソナタ第23番 へ短調 作品57『熱情』」
ショパン「ポロネーズ 変イ長調 作品53『英雄』」

どこまでがタイトルなのかわからない。

例えばこれをカラオケボックスでですよ
曲名を探す時に
ポロネーズの「ホ」から探すのか
英雄の「え」から探すのか迷うと思う。

もっと曖昧なのもある。

リスト「『リゴット』の主題による演奏会用パラフレーズ S.434」

これってタイトル?…わかんねぇなぁ…なんて思ってしまうのは
私だけなんでしょうかねぇ…。

そんな事を考えていたら
舞台に横山幸雄氏が登場。

昨日は叔母に誘われて
一緒に彼のピアノのコンサートに行ってきたんですよ。

私は横山氏を知らなかった。

彼の経歴をみると
現在40歳の彼は19歳の時に、ショパン国際コンクールにおいて
歴代の日本人として最年少での入賞という快挙以来
人気実力とともにトップアーティストとして活躍されている方らしい。
またショパン・ピアノ・ソロ全166曲を16時間かけて
全曲暗譜演奏の偉業を成し遂げギネス・ブックにも名前が刻まれているとのこと。

凄いっ!

横山氏はとても西端な顔立ちをされており
高級外車に乗ってサングラスなんかかけちゃて
奇麗な奥様が横にいて…という類いの、
例えば雑誌のレオンに載っちゃっているタイプのあか抜けた男性っていますでしょ。
あ〜んな雰囲気もかもし出していて
私はあながち嫌いなタイプではないな…、というのが彼への第一印象でした。

そして彼は
ベートーベン、ショパン、リストと
合わせて7曲、アンコール3曲を演奏されたのですが
私があれほど引き込まれる様に集中して聴いたのは
ジェフ・ベックとクラプトンのジョイントライブ以来ですね。

特に
私は、お恥ずかしながら「リスト」=難解という程度の知識しかなくて
リストの曲は殆ど知りませんでしたが
横山氏の奏でるそれは
大地を揺るがす様な旋律と申しますか
ギターリストのジェイク・E・リーばりの速弾きとでも申しますか
ツェルニーの30番あたりでモタモタしている私なんぞは
一生かけても弾けないだろうなぁ…というスーパープレイに
すっかり感動してしまいました。

コンサートの後
叔母と一緒に鉄板焼きを食べに行き
お肉をつつきながら
終始「よかったねぇ…」と、余韻を楽しみました。

しかし彼がコンサートの最初に弾いたベートーベンの「月光」の第一楽章は
私が去年のピアノの発表会で大失敗した思い出のある曲の事で
正直、トラウマになっているもの。

私は悔しそうに
「でも、叔母ちゃん…彼の月光はどうかと思うな。
私のピアノの後藤先生的言い方をさせてもらうと
ちょっと優等生っぽい弾き方ね。タメがないのよ…タメがっ!」と
吐き捨てるように言い、ワインをグビリと飲み干す。

これを完全に負け犬の遠吠えと申します。

しかし彼にすっかり魅了された私は
家に戻ると彼のアルバムを早速購入。

大ファンになりました。

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昭和大橋歯科医院 Dr.chicoの日記

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