昭和大橋歯科医院 Dr.chicoの日記
前橋の昭和大橋歯科院 院長Dr.チコの日々の想いを綴っています。
拝啓…あゆみちゃん
あきらかに我々夫婦は浮いていた。
異様な存在と言っても過言ではない位
その場にそぐわない二人であった。
かねがね、弟のお嫁さんのあゆみちゃんから
その場所の話は聞いていたが
今回、何故私は夫とここに来てしまったのだろう…と、後悔しはじめていた。
その場所は
スタジオアリス…。
今年は年賀状に自分達の写真をいれてみようかな…と、思った。
写真はモノクロで
ジョン・レノンとオノ・ヨーコっぽくしてみよう…と、思った。
「とても気軽に行ける」というあゆみちゃんの言葉を思い出し
何の下調べもせずに予約を入れた。
現地について
ポップカラーの室内に座っていて
だんだん不安になってきた。
大人達の服装がみな礼装なんですよ。
要するにスタジオアリスは
それが子供の七五三であったり
誕生日であったり
成人式であったりの記念写真を撮る場所であるという事を
知らなかった。
「お着替えされますよね?」とスタッフの方。
いえ…着替えませんよ。
だってジョン・レノンとオノ・ヨーコですよ。
ヒスの古着のTシャツにデニムの私と
ライダースにデニムの夫。
サンプルを見てさらに不安が増した。
「あの…モノクロの写真はないのでしょうか?」と伺うと
ない。
えーーーーーーーーーーーーっ?!!!!!
キャンセルも考えたけど
これからまたカメラマンを探して
それを加工して年賀状にして…という面倒なプロセスを考えると
憂鬱になる。
とりあえず撮影だけしてもらえば?という夫の提案で
撮影してもらう事になった。
背景色を決める段階で
「黒はないんですか?」と伺うと
ない。
「濃い赤は?」
ない。
えーーーーーーーーーーーーっ?!!!!!
どこまで妥協させるんだよぉ…と、泣きたくなった。
仕方なく茶色をえらんだが
上半身のみのアップで撮るしかなかった。
西洋の古城にありそうな本棚等のプリントは省いてもらいたかったから。
20枚程撮影してもらい
その中から一枚を渋々選んだ。
さてその写真を
年賀はがきに加工してくれるわけですが
それも規格されているものから選ばなければならないらしい。
「キャラクター物はどうされますか?」
……。
拝啓 あゆみちゃん…(「北の国から」風)
お姉ちゃんは今…
究極の選択をせまられているわけで…
「プーさん」がいいのか
「ミッキー」がいいのか
全くわからないわけで…
自分としてもひどく動揺しているわけで…
「プーさん」がいいのか
「ミッキー」がいいのか
今までの人生で考えた事は一度もないわけで…
だからとても動揺しているわけで…
ただ明らかに言えるのは
それは多分…
ジョン・レノンとオノ・ヨーコ的な年賀状にはならないんだろうなぁ…と
とても悲しい気持ちになってしまったわけで…
そんな悲しい年賀状が来年届きますよ…あゆみちゃん…。