昭和大橋歯科医院 Dr.chicoの日記

患者さんのKちゃんは
家族ぐるみで通ってくださっている患者さんで
彼女と私は
「お酒と煙草とイケメン」をこよなく愛するという共通点があり
非常に気が合う患者さんのひとり。

昨日も治療にいらした際
「どこもかしこも禁煙、禁煙というセチがない世の中はいかがなものか」という議題で、大いに話しが盛り上がる。

「この間、家族で京都に旅行したんだけどさ」とKちゃん。
「駅についたら、煙草が吸える場所がなくてさ…
あちこち走りまわったのよ…まいっちゃった」と嘆いていた。

わかるわぁ…。

そして
「喫煙所マップみたいのがあったら絶対買う」と、彼女は言っていた。

なるほど…。

私も買うな…。

喫煙者は
駅を出ると
喫煙所を探すのに奔走する。

そして銀色に光る直方体の灰皿を発見すると
砂漠でオアシスを発見した旅人のように
一目散で駆け寄り
一服する…至福の時…あぁ…ここまで本当に長い道のりだった…と、
旅路をふりかえる。

するとまた別の旅人が小走りに駆け寄ってくる。

オアシスを囲んでいた旅人達は
ちょっと横にずれて
新しい旅人に場所を提供する。

新しい旅人が
やっとの思いでここまでたどり着いた事を
周りの者は知っている。

旅人同士…言葉はいらない。

「さぞかしお辛かったでしょうね…」という眼差しをむけあい慰め合う。

一時の至福を堪能した旅人はオアシスを去る…。

「ここは禁煙ですっ！」というイバラの道へ向かう旅人の背中を見て
「頑張って下さい」と願う旅人達。

旅人達はアウトサイダーなのだ。



………えぇ…やめりゃあいいんですよね…こんなに苦労するなら…。