昭和大橋歯科医院 Dr.chicoの日記
前橋の昭和大橋歯科院 院長Dr.チコの日々の想いを綴っています。
ゴッホ
いよいよピアノの発表会まで一ヶ月をきり
先生に「暗譜(楽譜を見ないで弾く)してね」という宿題を頂戴し
昼休みにはびっちりと練習をしなきゃならない…のに
すごく気になる情報を入手しちゃったんですよ。
それが気になって気になって仕方がない。
明日は期末試験っ!…なのに、枝毛が気になりだして
鏡を見ながら枝毛切りが無性にしたくなる…。
気になりだすともう全然勉強に集中出来ない…そんな心境でしょうか。
その位、私の心をかき乱す情報とは…
BSテレビで観ちゃったんです。
「ゴッホ他殺説」
え〜っ?!
「ゴッホの耳は自分で切ったのではなく、ゴーギャンに切られた可能性あり」
ぅえ〜っ?!
あのゴーギャンがぁっ?!
休み時間にピアノを弾くが
それが気になって気になって仕方が無い。
結局ピアノのフタを閉じ
ネットで検索する。
日経ビジネスの記事をチェックすると
「ゴッホは殺されたのか」小林利延著 朝日新書
という新刊紹介の記事に目がいく。
ゴッホの生涯は様々な映画や本などでもお馴染みですが
それらはすべて
ゴッホが彼の弟のテオに宛てた手紙を
ゴッホとテオの死後
テオの奥さんのヨハンナと
テオの息子のヴィンセントが編集して「書簡集」として出版された本に基づいている。
しかし
著者の小林氏曰く
この編集がかなりのくせものらしい。
ゴッホが書いた手紙の一部を削除、改変、あるいは
まるごと未収録の手紙もあったとの事。
ヨハンナサイドにとって都合のよい部分のみを公開されている。
そしてその番組は
ゴッホ自殺説の矛盾点を数々と指摘する。
非常に驚いた。
以前ゴッホが生前テオに書き送った800通を超える手紙を通して
彼の生涯をたどった番組をNHKで観たし
映画も何作か観た…けど…あれらは嘘だったわけ?
早速、amazon.comで小林氏の本を注文。
「坂本龍馬を暗殺したのは誰?」
「ケネディ暗殺の真相は?」
知りたい事リストにまたひとつ加わった。
「ゴッホは自殺か他殺か」
興奮気味に実家に電話をすると
「え?ゴッホ?…今ね、天ぷらをあげているのよ。
おとーさーんっ!ちょっと電話、代わってくれないぃ?!
え?チコがねーっ、ゴッホがどうのこうのって言ってるのよ…」と、母。
しばらくまたされ
ちょっと面倒くさそうに父が電話口に出る。
口早に「ゴッホ他殺説」の内容を伝える。
すると西洋絵画にはまったく興味のない父は
「ふ…ん」とそっけない。
あーあっ!やっぱりねっ!
いつもあなた方夫婦はそうなのよっ!
ゴッホ他殺説という世紀のミステリーより
天ぷらの方が重要なのねっ!
夢がないなーっ!
このテの話は弟のタケが一番。
早速電話をすると
今、家族旅行でサイパンにいるのだそうだ。
ふ…ん、みんな何だか忙しそう…。
一人でゴロンと床に寝転び天井を眺め考える。
そのまま眠ってしまった。
ゴッホ他殺説騒動で
せっかくの午後の休みがつぶれてしまい
ピアノが弾けなかった。
これは実は私のピアノの発表会からの現実逃避かもしれませんな。