儲け話

あちらの方々もお仕事だという事は承知しておりますが…
あのアポなしの営業の電話って…本当に困るんですよね。

そもそも私は飛び込みで直接いらした営業の方で
「あぁ…頑張っているんだな」と、
こちらが感銘を受けるような熱意のある方には
誠意を持って接する様に心がけております。

真夏の照りつける太陽の下
大きな給水機を担いでいらして
「と、とりあえずお試しで院内に設置させて頂けませんか?」と
汗だくでファンデーションがグズグズに崩れてしまった女性の営業の方には
本当に感動いたしまして
もちろん即リース契約しました。

営業の経験が一度も無い私が
こんな事を申し上げるのも生意気ですが
赤の他人に物を売るわけですから
少しはご自分の額に汗してナンボじゃないでしょうかねぇ。

クーラーのよくきいた部屋で
電話帳をひろげ
片っ端から電話をかけて
「売れればラッキ〜」的な営業姿勢に腹が立つ。

特に
まずきちんと自分の会社名を言うならまだしも
社名を名乗らず苗字だけを名乗り
「先生はいらっしゃいますか?」と、電話をかけてくるパターンは大嫌い。

こちらとしては
もしかしたら患者さんから?と、思うものですから
治療の手を止めてグローブを外し
「もしもし?」と、電話に出るわけですよ。

すると
“耳寄りな儲け話”的な怪しい勧誘の電話だったりするものだから
ブチ切れたくなる!(ってゆうか、ブチ切れますけど)

そんなにオイシイ儲け話なんかあるわけがないっ!

私は典型的農耕民族型の思考回路ですから
そういった話には拒絶反応が出ちゃう。

ノーリスク、ローリターンで結構!!!

それらの怪しい電話のワースト1が
今でもとても印象に残っていて
思い出しただけでも腹がたつ。

私が「もしもし?」と電話に出ると
20代前半の男性がとても馴れ馴れしい感じで
「ども〜っ!お仕事中すいませ〜ん♪
あのですねぇ…税金って払いたくないじゃないですかぁ〜♪」

あまりの突然の問いかけに
「………」

ちなみに「××じゃないですかぁ〜」という、
こちらが同意するという前提の物言いが
私はもともと好きではないのよね。

「もしもし〜?あのですねぇ〜
税金対策にとってもお得な耳より情報があるんですけどぉ〜♪」

何?何でそんなハイテンションなのっ?!!!

通常はこの段階で電話を切ってしまうのだが
あまりにも腹が立った私は
コイツをコテンパに論破してやりたいっ!という衝動にかられてしまい
ついつい
「納税は当然の義務だと思っておりますので
アナタ様の「税金は払いたくないですよね」というご質問に関しましては
私の答えは“No”でございます。
ですからアナタ様の仰るトコロの『耳よりな情報』には、全く関心がございません」

「……」

更に続ける
「もし万が一、アナタ様の仰るトコロの『耳よりな情報』が
確実、尚且つ合法的に当院の節税対策になる情報だとしても
このようなブシツケな電話の勧誘を推進されるような
御社の経営方針には賛同しかねますので
当院と致しましては関わりたくない…というのが本音でございますね。
それであれば、高い税金でも
あ、え、て、お支払いさせて頂くつもりでございます。」

ふふふ…。勝ったな…。ざまぁみろっ!

ところがこの相手…クスっと笑い
「またぁ〜、誰でも税金なんか払いたくないに決っているじゃないですかぁ〜♪
でしょ〜う?♪」

えぇっ?!
そうくるのぉ〜っ?!

予期せぬ方向からパンチをくらった感じとでも申しましょうか…。

そんな返答がくるとは思わなかった。

また相手が言っている事が図星なだけに…言葉につまる私。

「と、と、とにかくねっ、こういう電話は迷惑なのよっ!」と、電話をたたき切る私。

チックショウ…、うかつにも感情的になってしまった…。

論破してやろうと思ったけど…完敗である。

クヤシイ〜ッ!!!

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昭和大橋歯科医院 Dr.chicoの日記

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