昭和大橋歯科医院 Dr.chicoの日記
前橋の昭和大橋歯科院 院長Dr.チコの日々の想いを綴っています。
さし歯
『さし歯』って言葉をよく患者さんがおっしゃいます。
しかしですね
このさし歯というのは専門用語ではないので
実ははっきりとした定義がない。
つまり患者さんそれぞれのイメージで「さし歯」と仰っているから
こちらも注意しないと話がかみ合わなくなってくる場合があるんです。
そもそも『歯』というのは歯ぐきから出ている…つまり見えている部分を歯冠部といい、
歯ぐきの中にある根の部分…つまり埋まっている部分を歯根部といいます。
歯が歯根部からそっくり抜けて
入れ歯(着脱出来る物=義歯)を入れているとします。
この「入れ歯」の事を「さし歯」と、思っている方もいらっしゃいますし
同じく歯が歯根部からそっくり抜けて人工の歯を骨(歯槽骨)に埋め込んである
「インプラント」の事を「さし歯」と、思っている方もいらっしゃいますし
歯根部だけ残ってる部分に土台を入れて被せる物を「さし歯」と、思っている方もおられます。
ですから
「さし歯がとれそうで…」とか
「さし歯を新しくして…」とか
「さし歯が壊れて…」等のお話…特に電話での問い合わせの場合
実際のお口の中の状況がにこちらが見えないわけですから
はっきりとしたお答えが出来ない場合があるわけです。
そんな時は
「さし歯というのはどういう物ですか?」と
逆にこちらから質問させて頂き
患者さんの思っている『さし歯』についてのお話を
進めていかなくてはなりません。
「そもそも“さし歯”っていつ頃から出来た造語なんかねぇ」と
この業界で四半世紀現場にいるナカジに聞いてみる。
たいがいの古い事は何でも知っているのよね、彼女。
ホント助かる。
しかしこの事に関してはさすがの彼女も
首を傾げておりました。
ただ言える事は
患者さんのイメージするトコロの「さし歯」をよく理解できるように
最初のコミニュケーションが重要なんですね。