スーパーモデル

身長177センチのSちゃんと
身長180センチのご主人。

最近生まれた赤ちゃんを連れて
お二人で治療にいらしてます。

身長が高いだけではなく
スタイルも抜群で
まっすぐに綺麗に伸びた脚は私の腰のあたりまである。
肌が北欧の人かと思うほど透き通る様に白く
顔も小さくてすごい美人。
正真正銘の八頭身。

「あのさ、モデルになろうと思った事はないの?」と聞くと
彼女は
そんな事は一度も考えた事はなく
私なんかモデルさんにはなれませんよぉうと
恥ずかしそうにうつむく。

私は大きくため息をつき
「あのねぇ…ちょいとそこいらのモデルじゃなくて
もう完全にスーパーモデルになれるわよぉ。絶対に!」と、
鼻の穴を膨らませて膝をドンと叩く。

「えぇっ?そんな…絶対に無理ですよぉう」と彼女。

控えめな性格の彼女らしいといえばそれまでだが
本当にもったいないなぁ…と、
顔と頭だけは人一倍大きい4頭身の私は肩を落とし
いつの間にか会話に参加していた同じく4頭身のスタッフの関も
「もったいないわねぇ…」とため息をつく。

そしてしばらくして
我々4頭身シスターズはお互いの顔を見合わせ
次に
待合室で待つイケメンご主人の腕の中でスヤスヤと眠る赤ちゃんに目を移し、
ニンマリとほくそ笑む。

「いたじゃなぁい!あそこに!
将来のスーパーモデルがっ!!
このご両親の間の子だもの。間違えなくサラブレッドだわっ!!」

私は興奮して続ける。
「中学生位になったらさ
パリのエリートモデルのオーディションを受けさせちゃうわけ。
絶対に合格するわよ!私が保証しますっ!」

何の根拠もない保証である。

「トップクラスのランウェイモデルになったらねぇ
ワンステージ数百万はくだらないって言う話だからね」

そして親指と人差し指で輪を作り
「儲かるわよぉう」と鋭く眼光を光らせる4頭身。

「なんなら私たちがステージママになってあげてもいいからね…うひひ」

大人しく控えめなSちゃんは
「あ、ありがとうございます…」と苦笑いをしておりました。

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昭和大橋歯科医院 Dr.chicoの日記

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