出しゃばり

それは大体
自分の連れ合い(夫か妻)の親族には必ず一人はいるんですよ。

親族の中でもかなりの発言権があり
ナンでもカンでもヅケヅケ言うヒト。

法事やら結婚式やらで集まると
もう言いたい放題でその場を仕切ろうとする。

こちらにしてみれば
自分の身内なら面と向かって文句も言えるが
夫(妻)の親戚なので
そうそう文句も言えない。

それでいてその人は
結構面倒見がよく情にもろかったりもする。

で、結局こちらにしてみると
その人に対して当たらず触らず適当におだてて
ちょっぴり頼って相手を満足させつつ
深くは関わらないようにする…わけです。

要するに
「悪い人じゃぁないんだけどぉ…。面倒なのよねぇ…。」ってやつです。

そんな親戚…一人はいませんか?

最近ふと気づいたのですが
実は“私”がその“一人”ではないかと…。

先日、弟夫婦が遊びに来た時の事。

お嫁さんのあゆみさんが
来月、友人の結婚式に出るという。

「え?そうなの?」
イベントと聞くと黙っていられない私。

お酒の勢いも手伝って
その友人の仕事や結婚式場の事など矢継ぎ早に質問し
「ふ〜ん。それでさ、あゆみさんは何を着ていくの?」と聞いてみる。
すると
「え…まだ何も考えてないんですけど…」と彼女。

すると私は自分のクローゼットへ突進し
数枚のドレスやワンピースも持ってきて
「どう?これ。この間買ったのね。」

おっかない義姉に「どう?」と聞かれれば
あゆみさんにしてみれば
「すごく可愛いですネェ〜」と、言わざるを得ない。

「でしょう?」と満足そうに大きく頷いた私は
「あゆみさん、貸してあげる。ついでに靴もバックも貸すわ。
大体ねぇ…結婚式はねぇ…同窓会みたいなものだから
ちゃんとしていかなきゃダメなのよ。
“あゆみちゃんたら、ドクターと結婚したのにパッとしないわね”なんて
陰口を叩かれるんだからぁ。
ま、そのテンこの靴もぉ〜プラダだしぃ(恩着せがましく)
何処に履いていっても恥ずかしくないわよ。」

そして私はさらにエスカレートする。
「ヘアーメイクもプロに頼んだほうがいいわね。
うん。大丈夫。全部こっちで手配するから。
大船に乗ったつもりで任せといて頂戴っ!!」と鼻息も荒い。

あゆみさんはただ
「はい。ありがとうございます」とにっこり微笑むだけ。

そりゃあそうですよ。
蛇に睨まれたカエルのようなものですから。

しかし翌日
お酒も抜けよ〜く考えてみると
いささか出しゃばり過ぎた気がしてきたわけです。

洋服というのは
それぞれの好みもあるわけだし
普段は弟のお給料でやりくりしている彼女も
たまには「友達の結婚式」という大義名分で
新しいお洋服の一枚も買いたいでしょう。

考えれば考える程「あぁ…出すぎたなぁ」と反省。
ついつい長女というのは
妹や弟の世話を焼きたくなるのです。
しかし焼きすぎると大きなお世話になってしまう。

妹の典子に電話をして経緯を説明すると
やはり「お姉ちゃん、でしゃばりすぎっ!
あゆみさんの好きにさせてあげなきゃ可愛そうだよ」と
叱られてしまいました。

すっかり落ち込んだ私は
あゆみさんに謝りの電話をすると
「えぇっ?お姉さん!
私とっても嬉しかったので
気になさらないで下さい!!」と彼女。

可愛い事を言ってくれるじゃねぇか…(嗚咽)。

しかし
可愛いからこそ少し距離を置いて静観する事も必要ですね。

人生勉強がまだまだ足りない私です。

pagetop

昭和大橋歯科医院 Dr.chicoの日記

MENU

Calendar

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      
<<前月 2008年04月 次月>>

New Entries

Mobile

Archives